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MAINTENANCE REPORT

【E91 320i Touring】冷却水漏れ修理【80,000Km】

本日のメンテナンスレポートは初めてご来店のE91 320i Touringの冷却水漏れ修理をお伝えします。
ワンオーナーの車輛で今まで冷却水交換はあまり行なっていないとのお話しでしたが
経年と熱による樹脂パーツの劣化による水漏れになり、E90系モデルでも比較的多く見られるケースですね。
走行距離が出ていなくても熱による樹脂パーツの劣化は避けられない部分でも
ありますので、定期的にチェックを・・・と言いたいところですが、突然トラブルに見舞われる事も多いので
予防整備の一環としてメンテナンスメニューに組み込むのも良いかも知れません。
冷却水漏れの原因は様々ですが、写真のように使用しているホースの接続ピースなどの樹脂系パーツが
突然、破けるように破断し、一気に冷却水が漏れてしまうケースも多く見られます。
走行距離との兼ね合いもありますが、新車から5年経過したモデルはこういった箇所も
チェック項目として、見ておいた方が良いですね。
接続ピースを外しプロフィールシーリングの跡をオイルストーンで綺麗に除去しておきます。新旧の冷却系のホース類一式。(ヒーターホース、ラジエターホース、接続ピース等)
破損していた一部のパーツを交換するよりも経年劣化を考慮して
関連するある程度のパーツをまとめて交換してしまった方が
再び故障した際に掛かる工賃や作業時間等のメンテナンスコストの削減に繋がります。新しい接続ピースを装着。新しい各ホースを装着して他に水漏れ等は無いか各部のチェックを行います。
冷却経路に問題が無ければ専用の機械を使用してフラッシング剤を注入して冷却経路内で発生した
水垢や錆等の汚れを浮かせて古い冷却水と共に車外へ圧送します。
基本的に冷却水は冷却性能、防錆力、潤滑効果、不凍効果等の性能を発揮するのですが、
長期に使用すると性能は薄れ期待する効果が充分に発揮出来無くなるので定期的に交換が必要です。
冷却経路を洗浄後に適量の新しい冷却水を注入し、エア抜きを行って冷却水の交換が完了。
全ての作業を終えたらテストランを行って修理箇所やその他に異常が無いか確認。
テストランだけでなく今回は修理後に圧力テストも念入りに行い、
その他の樹脂パーツに問題が無いかも確認しました。

今回は冷却水漏れの修理を行いました。
ウィークポイントとして冷却水漏れが多いと言われていますが、年に一度水廻りのメンテナンスをするだけで
冷却系のトラブルを大幅に回避する事が可能になります。
安心して走行を楽しむ為にもオイルの劣化だけでなく、各パーツの劣化に注意して
定期的にメンテナンスを行う事が大切です。

2018年05月12日