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RESTORE REPORT

2002tiiエンジンオーバーホール・No.2

95154effc43a4a96マルニtiiのエンジンOHの続きになります。
今回ピストンは純正サイズより0.25mmオーバーサイズの89.22mmを使用するつもりで
一度、シリンダーブロックのボーリングを行ったのですが、
どうにもシリンダー内の薄く残った打痕が気になり、どうしようかと思案…
89.47mmのピストンを使用し、再度ボーリングという選択もあったのですが
打痕が完全に消えるかどうか微妙なラインだったので
確実に問題が出ない方法としてライナー入替し対応する事に。65654effc5329c56ピストンは当初、そのまま使用しリングのみ交換予定でしたが
ピストン本体も交換に変更。
その4つの新品ピストンをそれぞれ同じ重量になるようにしていきます。 15554effc63a4b144個のピストンの重量を揃える事で理論的には、ストローク中の慣性力が同じになるので
振動軽減を目的としたバランスチューニングのひとつになります。
最終的にはピストン・トップリング・セカンドリング・オイルリング・Cリング
ピストンピンの合計重量が同じになるように調整し、
ライナーとピストン・ピストンリングの合口のクリアランスを考慮し
どの気筒にどのピストンを入れるかを決めていきます。88554efff50048c3ポート研磨。
ここでの研磨は主にカーボンスラッジの除去と、バリ取りを目的に。
鏡面仕上げやポート拡大は行いません。 31454efff5481de1燃焼室の容積合わせ。
これはカタログデータ上の圧縮比が綺麗に出ているのかという点と
四気筒全ての圧縮比を綺麗にそろえる為に必要な測定になります。
マルニtiiの圧縮比は9.5:1になりますので
燃焼室容積・ヘッドガスケット容積を測定し、9.5:1の圧縮比に近づけていく
という事になるわけですが、面研量やヘッドガスケットの厚みが変わってくれば
圧縮比も変わってきますし
クーゲルフィッシャーからキャブに変更という事もありますので、
その点も考慮しながら、圧縮比を決めていく必要があるでしょう。45054efff58f3789四気筒の容量を正確に合わせる為の燃焼室加工。
闇雲に削ってしまうと、どうにもならなくなってしまうところでもありますので
良く確認しながらバリや段差を削っていきます。
削っては測定し・合わなければまた削って…
ピストンも仮組みして測定。電卓を叩きながら計算。
なかなか時間の取られる作業ですが、四気筒全ての容積が合うまで作業は続けられます。 51654efff5ea2733ピストンリングの合口クリアランスも測定し、ばらつきをなくしていきます。
ここは合口隙間が大きすぎても、小さすぎてもエンジンに問題が出ます。
エンジンオーバーホールという作業では
そのまま使うもの・新品に交換するもの
そのどちらも、加工やちょっとした手間が必要になってきますね。
新品だから何もせずに使えるというものは非常に少ないです。
エンジンを組み上げる前のこういった下準備が一番重要といっても良いかも知れません。 

2015年03月01日