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2013年05月22日

【E30 320i ALPINA Ver.】車検整備【24ヶ月点検】

こんにちは。オートファイン@横浜です。

すっかり初夏の陽気ですね。

気温が22℃を超えるとビールが美味しく感じられるようです。

そろそろビアガーデンもオープンし始めているところが多いみたいですね。

E30 320iの車検整備。

今まで何度かオーナーチェンジしてきた車輌ですが、皆さんとても大事にしてくれていて

コンディション良くキープされている貴重な一台です。

走行距離51,000Km、現オーナーご結婚されたそうで以前のように毎日は乗られていない様子。

定期的にメンテナンスは当社でしていますが、何箇所かのトラブルと必要整備箇所がありました。 

まずはエンジンオイル交換。

フラッシング剤を入れ、アイドリング状態で内部の汚れを落としやすくします。 

排出開始。 

排出中にオイルエレメントを外し、新しいものに交換します。

E30モデルはエンジンブロックに横向きで取り付けされているので

取り外し中にエレメント内のオイルがこぼれます。

こぼれたオイルはそのままにせず必ず清掃もしくはスチーム洗浄で綺麗にしましょう。

放置するとオイル漏れの誤認の原因にもなります。 

まだドレンボルトは閉めません。

もう少しオイルパン内のオイルを落とします。 

スタンダードモデルなので粘度は75W-90ですが、冷えたままでは排出がスムーズに行かないので

必ずテストランで暖めてから排出します。 

スラッジと古いオイルをしっかりと除去後にデフオイルを入れます。

チョイスしたオイルはFUCHS TITAN 75W-90。

デフオイル交換作業が終わり、エンジンオイルパンのドレンを閉めてオイルを入れて

2箇所のオイル交換が終了。

エンジンオイルはFUCHS TITAN 10W-40をチョイス。 

次はブレーキ廻りの整備になります。 

ローターはこの時点で消耗限界が超えているのが分かります。

ローター表面がここまで荒れているとパッドの交換のみでは、ブレーキペダルを踏み込んだ時に

ステアリングがガクガクとぶれてしまいます。 

パッドも限界以上に使用していましたが…

ブレーキ警告がメーターに出た場合は、すぐに交換するようにしましょう。 

フロントローター交換。 

リアローターも交換。 

左のローターは筋が大きく入り表面が荒れているのが分かります。

乗っていればこのようになってしまうものなので、定期的なチェックと適切な交換時期の判断が大事になってきます。 

リアブレーキパッドはまだ残っていましたが、新品に交換。

古いローターの面に合わせて削れてしまっているので、このパッドを使用すると

ブレーキの効きが悪くなるだけではなく、ブレーキ鳴きやせっかく新しくしたローターの偏磨耗を引き起こします。 

ブレーキフルードの交換。 

圧送で四輪全て古いフルードを排出します。

ブレーキフルードは吸湿しやすく、古いモデルになるとブレーキライン内に錆が発生しやすくなります。

古いフルードは排出後良く点検し、異常な錆の発生が無いかどうかをチェックします。

錆の量が多い場合はブレーキラインの交換が必要になります。 

ブレーキブースターやマスターシリンダーからフルード漏れが無いかも良く確認し作業は終了。 

ATF交換。

この車輌は、ほぼ二年に一度必ずATF交換を実施してきているのでそこまでの汚れは目立ちませんね。

この時代に使用されているZF社製4HP22型のミッションは巷でガラスのミッションと呼ばれているようですが

適切な施工と交換サイクルを守っていれば十分丈夫なミッションです。 

オイルパンは綺麗に洗浄し、古いATエレメントはもちろん交換です。 

オイルパンのガスケットも交換。

使用オイルはFUCHS ATF4000になります。

パワステオイルの交換。 

圧送にて交換。

主目的はギアボックスやポンプ内の古いオイルとスラッジを除去する事になります。 

除去後に新しいオイルを入れ、エア抜きをし作業は終了。

数Km走行した後に、オイルが濁っているようであれば完全に交換されていないので

作業の意味が全く無くなってしまうので注意が必要です。 

冷却水漏れの修理。

漏れ箇所はウォーターポンプからになります。 

さすがにここまでの錆が発生してしまっていると、冷却性能の低下が著しいです。

夏場はオーバーヒートの原因になるでしょう。 

ウォーターポンプの交換とセットメニューでもあるタイミングベルトの交換。

E30スタンダードモデルはベルトを使用しているので定期的な交換が必要ですね。 

タイミングベルトテンショナーも同時に交換。

交換せずに使用する事はベルトのコマ飛び等のトラブルの原因になりますので必ずセットで交換。 

ウォーターポンプを新たに取り付け作業は終了。 

冷却経路のフラッシング。

フラッシング剤を入れて内部の汚れとエンジン内部に残っている古い冷却水を車外に排出します。

そろそろ1年に一度の冷却水の交換時期にさしかかっています。

交換ご希望の方はお気軽にお問い合わせ下さい。 

エアコンガスのチェックとチャージ。

こちらの作業もこれから多くなる作業ですね。

今年も暑くなりそうなので、夏本番前にチェックをおすすめします。 

最後に点検記録簿を記入し、作業は終了。

これから二年間のメンテナンス計画をオーナーと打ち合わせし納車となりました。 

投稿者:autofine at 14:17 | メンテナンス

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