第59回 BODY CARE
今回のメンテナンスレポートはM3B。
この車輌は当社が販売した車輌。
 今回の入庫はボディ全体に塗料がミスト状に付着してしまった為、
 その塗装ミストの除去を依頼されての作業になります。
自宅の駐車場で付近の建物を塗装しているペンキ屋さんに付けられてしまったそうで。。
 ですが通常こういった不測の事態の為に通常保険に加入しているものなので
 今回はそのペンキ屋さんの保険での修理です。
お客様に当社への車輌の入庫を保険会社に連絡して頂き
 そこからの作業は私達の仕事。
 保険会社に入庫済みとの連絡を入れ、アジャスターさんを待ちます。
ご存知の方も多いとは思いますが保険会社にはお抱えもしくは外注で
 アジャスターと呼ばれる損害を専門で査定する方がいらっしゃいます。
今回もアジャスターさんに来て頂き、損害の状況を確認してもらいます。
 損害の確認後、当社から作業内容を明記した見積もりを提出し、内容が受理されれば作業開始です。
 ちなみに当社も保険のプロ代理店をしておりますので保険交渉もスムーズに進みます。
 細かい手続き、交渉はお手の物です。
余談ですが
80年代の車輌もしっかりと車両保険に加入も出来ます。古いからといって不当に安く保険金が支払われるような事もありません。
 古いから車価を低く設定された、保険事故でスムーズに修理が行われなかった等お困りの方はお気軽にご相談下さい。

今回の被害はボディ全面に付着したペンキミストの除去とモール類全ての交換。
 外せるものは全て外します。これは通常のコーティングと同内容です。

リアサイドガラスの内側のゴムモールもヒビ割れが酷い為、交換。
 この部分はパーツ代だけお客様の実費で。
グリーンのペンキが分かりやすい写真。こんな感じで全てのウィンドウ。ボディに付着。クリックで拡大。
今回、ペンキミストを除去した方法はトラップ粘土。
 鉄粉からタール汚れまで割と時間を掛ければ何でも落としてくれるスグレモノ。
 欠点は塗装面にダメージ。
 塗装面のダメージは後の磨き作業で全て除去出来ます。
全てを除去するのに随分と時間が掛かりました。
 地味ですが大事な作業です。

外せるパーツはほとんど外してるのでマスキングは楽でした。
 塗装作業と一緒でマスキングの多いポリマーとしっかりパーツを外して施工したポリマー。
 その仕上がり方が全然違いますよ。
 どっちが良いかは分かりますよね?

リアサイドガラス内側のゴムモール。ヒビ割れが酷いと雨漏りの原因にもなります。
 内張り内に水が流れる為、内張りの浮きやたるみが出てきてから漏れに気付くことも多いので
 あまりにヒビ割れが酷い場合は交換をおすすめします。

ドアの一番外側のウィンドウモール。色褪せやサビが出てきている車輌も多くなりました。
 交換はサイドガラスの脱着作業が必要です。


リアサイドガラス下側のゴムモール。
 取り付けは両面テープですが、付いていたモールの両面テープを綺麗に剥がす作業が一苦労です。

 サンルーフモール。外側から見ただけでは消耗の度合いが分かり難いパーツ。
 細かくヒビ割れして雨漏りしていることも少なくない。
 外してしまうと再使用出来ないので交換が必要


 フロントドアのチャンネルモール。中に芯が通っているので一度外すと再使用不可能。

リアウィンドウモール。
こういったモールは外観をリフレッシュするだけではなく、各部の水切りも良くします。
 水切りが悪いと、ボディのサビの原因にもなります。
 どんなに機関が良好でもそれを支える屋台骨が駄目になっていれば車としては終わっています。
見落としがちですが長く所有しようとするのであればゴムを使用している箇所はモール類に関わらず大事な部分です。
 消耗が見られたら交換しましょう。

 下地からの磨きの工程も終了。しっかりと脱脂作業した後にエシュロンガラスコーティングを施工し
 モールの取り付け作業に入ります。
 各部の細かい汚れを取り、両面テープ取り付け部には再度脱脂作業をしながら組み上げて行きます。

 いきなりですが作業終了後の写真。
 交換したモール類も綺麗ですが塗装面も非常に綺麗になってるのが分かりますよね。

 ボンネット、トランクの艶はとても10年以上経過した車輌には見えませんよね。
 エシュロンの効果もありますが、下地にどれだけ手間を掛けるかで仕上がりは変わってきます。

 オーナー様はとても喜んで帰られました。
2007年08月16日








