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MAINTENANCE REPORT

【E36 M3】ウォーターポンプからの冷却水漏れ修理【61,000Km】

626541ce9349209d今回の修理とは全く別件でご来店時に発覚した冷却水漏れ。
ご来店時にLLC独特の異臭がピット内に充満し
近寄って地面を見てみると冷却水が大量に漏れていた為、緊急入庫。515541ce93bb8973エンジンをかけるとこの状態。
シャフトのベアリングが摩耗し、その影響から内部のメカニカルシールも駄目になると
写真のように冷却水が垂れ流しになってしまいます。
前日にエンジンをかけた時にガラガラと異音がしたそうなので、
おそらくその時に完全にシャフトが駄目になったのでしょう。
ご自宅から当社までの距離が近かったので、そこまで大事に至らなかった事が
不幸中の幸いといったところでしょうか。175541ce9450876f周囲に飛び散った冷却水に錆が多く含まれているのが確認できます。
おそらく、以前から徐々にウォーターポンプから水漏れが起きていたのでしょう。
ウォーターポンプ内部に冷却水が満たされていれば、基本的に錆の発生はありませんが
駐車場などに長時間止めておくことで、ポンプ内の冷却水が抜け
そこにエアポケットが出来てしまうと一気に冷却経路に錆が発生し
エンジン始動時に錆を含んだ冷却水がファンからの風を受け、エンジンルーム内に飛び散ったと推測できます。154541ce94c1f266プーリーの付くフランジを手で触るとガタツキが酷く、
完全にウォーターポンプが駄目になっているのが分かります。433541ce9530f447取り外すとこの通り。錆が出ていますね。
最後に研磨し、取り付け面を整えましょう。106541cea16b97b7今回交換するパーツになります。
ウォーターポンプ
サーモスタット
ラジエターキャップ
ラジエターアッパーロアホース
各Oリング・ガスケット・ホースバンド171541cea1c245b1走行61,000Kmと98年式として考えれば低走行車と言ってもよいですが
やはり経年によるこういった箇所のパーツの劣化は避けられません。124541cea21ccd88シャフトのガタツキによってインペラの位置もずれて、内部を削ってしまっているのが確認できます。125541cea276bf52オイルストーンに水を含ませ、丁寧に研いでいけば綺麗に錆も取れていきます。847541cea2f781c0ウォーターポンプ本体を取り付け。156541cec06e6c19サーモスタットも交換します。
水廻りパーツは出来るだけ同時に交換が望ましいでしょう。
せっかく修理したのに、間もないうちに他の部分が駄目になってしまった・・・
何て事は珍しくなく、良く耳にします。
また同じような箇所を分解し、工賃がかかってしまうなんて事は悪循環ですね。
パーツ単価があまりに高価でしたら別ですが、そうでないのならトラブルの元になるような
芽は摘んでおいた方が賢明です。367541cec0c01137サーモスタットケースにつながるパイプOリングも交換。129541cec112e0c9サーモスタットをセットし取り付けていきます。842541cec176f006プーリーに飛び散った錆も・・・397541cec1f42470しっかりと取り除きます。
錆をそのままに組んでしまうと、ベルトの早期消耗にもつながりますので
こういった点にも注意が必要です。935541ceca182484ラジエターアッパー・ロアホースを交換。
ホースバンドは新品に交換します。
再利用している車輛も多く見かけますが、
カシメるタイプはもちろんの事、ネジで締めこんでいくタイプも出来るだけ再利用はせずに
新品に交換した方が良いでしょう。210541ceca746be0ラジエターキャップ新旧。
ラジエターキャップは冷却系統に一定の圧力をかけておく為に
必要不可欠なパーツのひとつになります。
冷却水の膨張によって圧力を掛け、水温が100℃以上になっても冷却水が沸騰しないようにして、
沸騰による気泡の発生を抑えて冷却効果を高めるのに非常に重要な役割を担っています。747541cecac83d38小さなキャップですがキャップ内部のバルブスプリングが破損していたり、
緩んでいたりするだけで冷却機能が全く働かなくなってしまいますので
そういった点にも注目し、定期的に交換していかなくてはいけないパーツになります。187541cecb326ce8今回は錆水を呼びこんでしまったので念入りにフラッシングと防錆処理を施し
新しい冷却水を入れエア抜きをしていきます。135541cecb957679エンジンルーム内に飛び散ったLLCを洗浄。247541cede6d74d4アンダーカバーにも大量の漏れ跡が残っていたので洗浄。182541cedec6e5bc漏れも止まり、水温も正常になり納車となりました。
今回の修理は『経年による劣化』という言葉がピタリと当てはまる修理事例だったのではないでしょうか。
また、ちょっとでも異音や異臭を感じたらすぐにエンジンを停止し、
ボンネットを開けエンジンルームを見回しましょう。
見ても分からない場合は主治医に連絡を。
今回は幸いエンジンにダメージはありませんでしたが、
ダメージが出てもおかしくない箇所のトラブルでした。
せっかく長年大事にしてきた愛車が、あっけなく駄目になってしまう事ほど空しいものはありませんよね。

2014年09月21日