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MAINTENANCE REPORT

【E87 120i】エンジンオイル漏れ修理【80,000Km】

DSC07020_R今回はE87 120iがオイル漏れが原因で入庫致しました。
オーナーによるとエアコンを操作するとオイルの匂いが凄く、エンジンからは煙が出て驚いてしまったとの事。
問題が多く有りそうですが…それでは早速作業に入ります。DSC07021_R作業の為にアンダーカバーを取り外した所、かなりのオイル漏れの後を発見致しました。DSC07022_Rオイルに砂等の汚れも溜まっている事からオイル漏れに気が付かずに長い期間走行していた事が伺えます。
アンダーカバーが装着されているのでオイル漏れに気付かない事例が多く、この様なケースは稀ではありません。DSC07154_Rエンジンは漏れたオイルに砂や埃汚れが付着してかなり酷い状態でした。DSC07155_Rオイルエレメントケースからのオイル漏れも確認しました。DSC07159_R先ずはカムカバーガスケットを交換する為、カムカバーを取り外します。DSC07161_R新旧のシリンダーヘッドのロックプレートです。
取り外して確認すると劣化が進み既に限界が来ておりましたので新しいパーツへ交換致します。DSC07162_R新旧のカムカバーガスケット・シールフランジ・プラグホールスリーブです。
それぞれを新しいパーツへ交換致します。DSC07165_Rオイルエレメントケースを取り外します。DSC07167_Rこの部分はガスケットが劣化する事でオイル漏れを起こしやすく注意が必要です。
取り外し後、装着面はオイル汚れ等を綺麗に落としておきます。DSC07169_R新旧のオイルエレメントケースのガスケットです。
古い物は劣化でゴムの油分が抜けて硬化してしまいパキパキと割れてしまいました。
これでは本来の効果は発揮出来ません。
ゴム系のパーツは走行しなくても経年劣化致しますので定期的なチェックは必要です。
全てを新しいパーツへ交換致します。DSC07173_R全てのパーツを装着した後にオイル交換を致します。
取り外したオイルエレメントは御覧の様に真っ黒な状態でした。DSC07178_R古いオイルを排出後、規定量のエンジンオイルを注入してオイル交換の作業は終了です。DSC07182_R漏れたエンジンオイルで汚れていたエンジンルームを綺麗にスチーム洗浄致します。
洗浄の前にエンジン内部には水に弱い電気系統もございますのでしっかりと防水処理を行い
スチーム洗浄後は錆防止の処理も行います。
DSC07183_Rアンダーカバーに溜まっていたオイル汚れも綺麗にスチーム洗浄致します。DSC07185_Rオイル交換後はオイルリセットを行います。
オイルチェックランプも問題無くOKの表示です。
このモデルはオイルレベルゲージが付いておりませんので実際に入れたオイル量とセンサーを
見比べながらオイル量の調整を致します。DSC07186_R最後にテストランを行い修理をした箇所やその他の部分に問題は出ていないか確認致します。
特に不具合等が見つからなければ納車となります。

今回は各部からのエンジンオイル漏れに対応した作業になりました。
オイル漏れは単にオイルが漏れるだけでなく漏れたオイルが付着して電気系を壊したり、漏れたオイルが熱を帯びる事で
高温になり他のパーツへ影響を与える等、オイル漏れを放置しておくと更に被害を拡大させます。
オイル漏れは大量に漏れる事は稀なので、走行にも影響は出難く気付かない事で放置されたりしがちなのですが、
今回の様に漏れたオイルがエキマニ等付く事でエンジンから煙を上げ最悪の場合は火災にも繋がってしまいます。
オイル漏れは様々な原因により発生致しますが、その中で最も多いのがガスケット類の劣化が主な要因となります。
更に使用するオイルが粗悪な物だったりオイルの管理が不十分だとエンジンに悪影響を及ぼし、
ガスケットの劣化を早めてしまいますので、必ず指定された基準のオイルや基準以上のオイルを使用しましょう。
定期的なオイル交換をする事は故障等の不具合を出来るだけ回避させ安心した走行を楽しむ為にも大切です。
走行にあまり影響を及ぼさないので気付き難いオイル漏れですが非常に起こりやすい症例ですので
日頃からボンネットを開けエンジンにオイル染みが出ていないかを確認するだけでも早期発見に繋がります。
駐車した後に地面にオイル染みは有りませんか?定期的なチェックは必要ですね。
今回の記事をお読みになってオイル漏れ等気になる事がございましたらお気軽に御連絡下さいませ。

2016年06月10日