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MAINTENANCE REPORT

【E24 635csi】24ヶ月法定点検&車検整備【96,000Km】

DSC08245_R本日はE24 635csiが24ヶ月法定点検と車検整備の為に入庫です。
この635csiは当社で機関・外装などかなりのリフレッシュをした車輛です。
久しぶりの入庫なので各部のチェックから始めていきましょう。
DSC08248_R下廻りを除くとオイル染みを発見。
オイルパン・フロントチェーンカバーからの漏れを確認。
早速作業を進めていきましょう。
DSC08251_Rオイル漏れの修理と同時にエンジンオイルの交換をします。
フラッシング剤を注入してエンジン内部の手の届かない場所に堆積されたスラッジやカーボンの汚れを落とします。
フラッシング剤はエンジン内部の汚れを落とす事で新しいオイルの再汚染を防ぐと共にエンジン内部に保護被膜を形成し
汚れの再付着を防止します。
アイドリングを10分から15分程行いフラッシング剤をエンジン内部に循環させた後にオイルを排出します。
フラッシングされて落とされたスラッジやカーボンの汚れでオイルは真っ黒な状態になるので
エンジン内部に出来るだけ残さない様に時間を掛けて最後の一滴になるまで排出させる事が大切です。
DSC08253_Rカバーを取り外してガスケットを交換します。DSC08270_R新旧のオイルエレメント。
取り外したオイルエレメントはフラッシングをして落とされたカーボンやスラッジの汚れで真っ黒な状態でした。
パッキンもセットで新しいパーツに交換。DSC08271_Rタイミングチェーンカバーを取り外す為にカムカバーやデスビ、オルタネーター等の補機類を取り外し
同時にエンジン内部に不具合が出ていないか状態を確認しますが
エンジン内部は非常にクリーンでしたね。
DSC08274_Rタイミングチェーンカバー・オイルパンも同時に取り外します。DSC08279_R取り外したタイミングチェーンカバーとオイルパン。
洗浄液で綺麗に汚れを落としてからスチーム洗浄して乾燥させておきます。DSC08283_R古いオイルシールを取り外し新しいパーツへ交換。DSC08290_Rオイルパンに装着されているオイルレベルセンサーのOリングを交換。DSC08291_R新旧のタイミングチェーンカバーのガスケット。
DSC08292_R漏れやすい箇所には液体ガスケットも併用してタイミングチェーンカバーを装着。DSC08294_R新旧のオイルパンのガスケット。
こちらも漏れやすい箇所には液体ガスケットを併用しながら慎重に装着。DSC08295_Rオイルパンの装着が完了。
各ボルトは必ず均一のトルクで締め付けないとガスケットが変形してしまいそこから再びオイル漏れを
発生させるので注意をしながら慎重に取り付けます。DSC08302_R新旧のカムカバーのガスケット。
ガスケットは装着の際に潰れる事で本体との密着性を高めてオイル漏れを防ぐので一度使用したガスケットは再利用不可。
取り外していた補器類、カムカバーを再び装着しオイル漏れの修理は完了。DSC08304_R最後に規定量の新しいオイルを注入してオイル交換の作業も完了。DSC08306_R冷却水の交換。
専用の機械を使用してフラッシング剤を入れ圧送し冷却ラインに溜まった水垢や錆等の汚れを
古い冷却水と共に車外へ排出させます。
汚れを排出後に新しい冷却水を注入して冷却水の交換は完了。
冷却水は温度の変化や汚れ等で徐々に性能は低下していきますのでトラブル防止の為にも定期的な交換が必要です。DSC08297_Rパワステのオイル交換。
こちらのオイルも経年劣化やハンドル操作をする事で徐々に汚れていき性能が低下するので定期的な交換は必要です。DSC08298_R専用の機械を使用してパワステラインのフラッシングを行います。
フラッシング剤を注入してオイルを圧送させパワステポンプやギアボックスで発生したスラッジやパワステラインに
堆積された汚れを古いオイルと共に車外に排出させます。
古いオイルを排出後に新しいオイルを注入してパワステオイルの交換は完了。DSC08301_R新しいパワステオイルは透明な赤色なのですが劣化によって徐々に変色していきますので交換時期の目安になります。
DSC08308_Rデフオイルの交換。
デフオイルは粘度が高く排出し難い為、必ずオイルの温度を高めにして粘度を下げてオイルを排出させやすくします。
エンジンオイルの交換と同じ様に時間を掛けて排出させ内部に古いオイルとスラッジを
出来るだけ残さない様にする事が大切です。DSC08310_R交換の際にはドレンボルトのワッシャも新しいパーツへ交換。
こちらも潰れる事でパーツに密着しますので一度使用したワッシャは再使用出来ません。DSC08335_Rサイドシールからのオイル漏れ。
サイドシールを交換します。
ドライブシャフト、アウトプットドライブフランジを取り外します。DSC08338_R取り外したアウトプットドライブフランジの中央に圧入されているオイルシールを交換。
オイルシール交換の際は汚れやゴミ等が付いていると新しいシールに噛み込んでオイル漏れを引き起こすので
装着の際には事前に綺麗に清掃しておきます。DSC08342_Rインナー部分のOリングも当然交換。DSC08346_Rアウトプットドライブフランジを元に戻しドライブシャフトを取り付けます。DSC08348_R規定量のデフオイルを注入してデフオイルの交換は完了。
交換を怠るとセンターシールやサイドシールからのオイル漏れに繋がるのでその事を考慮しても
早目の交換サイクルはメンテナンスコストも下げられる場合が多いので定期的に交換した方が良いでしょう。
一般的には2年毎の交換が必要といわれていますが、車種や走行方法によっても交換時期は変わるので
自身の走行ではどのぐらいの交換時期がベストなのかを把握しておく事が大切です。DSC08351_Rブレーキフルードの交換。
専用の機械を使用してフルードを圧送してブレーキラインに溜まった汚れや錆等を車外へ排出させます。DSC08352_R交換の際には排出されたフルードの状態をチェックして内部に異常な汚れや錆が発生していないか確認。
ブレーキフルードは新しい状態では透明な状態なのですが劣化が進むと紅茶色に変化しますので
見た目でも劣化具合を把握する事が出来ます。
劣化を放置したまま走行をすると、吸湿性が高いという特性から沸点が下がる事とフルード内の水分が蒸発して
ブレーキライン内に気泡を作りだします。
その為、ブレーキを踏んでも気泡が邪魔をして圧力がブレーキシステムへ上手く伝わらなくなりブレーキが効かなくなる
ベーパーロック現象を引き起こしますので必ず定期的に交換を行いましょう。DSC08357_Rエアコン効かず・・・エアコンコンプレッサー本体からのガス漏れでした。
コンプレッサーはまだデリバリーされているので新品に交換。DSC08359_R新旧のドライコンテナ。
コンプレッサーと同様にエアコンのドライコンテナも交換。DSC08360_Rエアコンのコンプレッサー、ドライコンテナを交換しR134a冷媒ガスをシステム内に充填していきます。DSC08362_Rエアコンの送風口にサーモメーターを取り付けて温度を計測して
約6.5℃まで下がりましたね。
DSC08363_R今回はインジェクションパージの施工を行います。
専用のフラッシング剤を燃料としてアイドリング状態でフューエルラインからインジェクターまでのスラッジを除去。
除去されたスラッジは燃焼室に運ばれる事で燃焼してマフラーから車外に排出されます。
この施工を行う事で走行時のフィーリングアップに期待が出来ますので人気のメニューのひとつでもあります。DSC08379_Rインジェクションパージを行った場合はフューエルフィルターへ汚れが行くので同時交換をお勧めしています。
取り外したフィルターからは画像の様な汚れたガソリンが排出されました。
DSC08382_R新旧のフューエルフィルター。
ガソリンから異物などを取り除きエンジンへ供給させるパーツなので汚れていくと
目詰まりを起こしてしまう事で十分な燃料が供給出来なくなり、燃圧不足になり
インジェクターの噴射不良などのトラブルを引き起こす事もあります。
目の届かない場所に装着されている場合が多く見た目にも変化が判らないので気にされない事もありますが
最低でも2年に1回は交換したいパーツですね。
DSC08383_Rインジェクションパージとセットで施工する事で効果に期待が出来るVIC。
こちらは燃料室をメインに内部に蓄積されたカーボンスラッジの除去を目的とした施工です。
エンジンの負圧を利用する事でゆっくりと洗浄剤をエンジン内部に注入を行い内部の汚れに洗浄剤を浸透させ
マフラーから排気と共に車外に排出します。
汚れが多いほどマフラーからの排気は真っ白な状態になって排出されます。DSC08387_R新旧の点火プラグ。
効果をより高める為、VIC施工時には必ず点火プラグも交換するのをお勧めしています。DSC08389_R取り外した点火プラグの焼け具合も異常燃焼が無かったか確認。DSC08365_RATフルードの交換。
ATフルードも当然ながら劣化していく事でシフトチェンジのフィーリングが変化します。
その為、もたつきの無いシフトアップダウンの操作がカッチリと決まる様なフィーリングを維持する為にもATフルードの交換は
AT車にとって非常に大切な作業と考えております。
交換方法は様々ですが、当社は全量交換方式です。DSC08367_R取り外したオイルパンは汚れ具合を確認して綺麗に洗浄します。DSC08368_RATエレメントを取り外します。
DSC08369_R取り外したATエレメント。
Oリングやワッシャ等の細かい物も古いパーツは一切使用せずに必ず新品を用意します。 DSC08370_RATフルードの排出には時間を掛ける為、閉店間際に作業を行い一晩掛けて排出します。
新しいATフルードの注入はATF温度を管理しながらの油面調整が必ず必要なので
安易に交換を行うと逆にAT機構の故障に繋がってしまう場合があり注意が必要です。
DSC08371_Rオイルパンのガスケット、ATエレメント等、必ず新しいパーツを使用します。DSC08374_Rオイルパンのマグネットに付着した汚れをチェックする事でギア欠け等のトラブルが発生していないか確認。
単に汚れを落とすだけでなく、付着した汚れから内部の不具合を想定する事も非常に大切な作業になります。DSC08376_R特に問題が無ければ装着の前に綺麗しておきます。DSC08390_Rエアクリーナーの交換。
エアクリーナーを装着する前にクリーナーケース内部に溜まった埃等の汚れを必ず取り除きます。
クリーナーは交換されているのに装着するケース側が汚い場合が有るので内部の汚れには注意が必要です。DSC08393_R全ての作業を終えた後はテストランを行い各部に不具合が出ていないか確認し問題がなければ作業は完了です。
車検に備えオイルや埃汚れ等をスチーム洗浄して綺麗にしておきます。
DSC08473_R陸運支局へ車輌を持ち込み無事に車検を取得しました。
車検証・定期点検記録簿・ステッカー類をオーナーへお渡しして納車となります。
納車の際に作業中に気になった事や今後予想されるパーツの交換時期等もお伝えするのも忘れずに。
京都からご来店され、自走でお帰りになられました。またのご来店お待ちしております。

2016年08月29日