【E46 M3】4輪アライメント測定&調整【54,000Km】
 無料点検とエンジンオイル交換で茨城から初めてのご来店のE46 M3。
無料点検とエンジンオイル交換で茨城から初めてのご来店のE46 M3。
 点検中にオーナーからお話しを伺うと、半年ほど前に購入し乗り始めたとの事。
 頭の中で思い描いていたM3とは違い、
 実際に運転してみると何となくしっくりこないとの事なので詳しくお話しを伺うと
 事故歴があると聞いて購入した事。
 低速での下廻りからのコトコト音。
 走行中の接地感、直進安定性の悪さ。
 以上の点が非常に気になるとの事でした。
 現在の車の状態が全く不明瞭なので、
 まずは乗っていて気になる点を解明すべく入庫となりました。 足廻りは社外の減衰調整付のショックアブソーバーキットに変更されていますが
足廻りは社外の減衰調整付のショックアブソーバーキットに変更されていますが
 その他の部分は全てオリジナルの状態です。
 まずは低速でのコトコト音をチェックする為にテストランを実施。
 ゆっくり前進していきステアリングを回すと、コツコツとハンドルに微振動が伝わり
 10Km/h以上の速度になると他の雑音にかき消され聞こえなくなってしまいます。
ピットに戻り、リフトアップしてタイロッドやタイヤを直接揺らしてみると
 フロント右のアッパーマウントにかなりのガタつきがあるのが判明。
 これで低速域での異音は解明できました。
 次は接地感と直進安定性の悪さを解消する為にアライメント測定を行います。 こちらが調整前の状態です。
こちらが調整前の状態です。
 許容出来るのがフロント左とリア右という状況でしょうか。
 これで良く我慢していたなぁ・・・というのが正直な感想です。
 フロントは右が極端なトーアウトになっており、これでは直進安定性は求められないでしょう。
 リアは右はそこまで悪くはないのですが、左のポジティブキャンバーが気になるところ。 まずは基準値を目指し、リア⇒フロントの順番で調整していきます。
まずは基準値を目指し、リア⇒フロントの順番で調整していきます。
 左のポジティブキャンバーがネガティブになかなか傾かず・・・
 何とか数値の辻褄を合わせながら、セッティングとテストランを繰り返し行います。 何度かの調整でようやく、合格点の出せるセッティングが出せましたが
何度かの調整でようやく、合格点の出せるセッティングが出せましたが
 ショックアブソーバーの性能低下、ブッシュの消耗の影響からかベストとは言い難い結果に・・・
 事故の修理も正直そこまで丁寧に修復されていない状態だったので今回の当社での
 作業はここで一旦ストップ。
 オーナーには今後乗り続ける為に必要なメンテナンス内容や対策をお伝えしました。 今回は事故歴があるM3のアライメントの調整でしたが
今回は事故歴があるM3のアライメントの調整でしたが
 購入した際の納車整備を含め、
 購入後に一度も4輪アライメントの測定、調整を行っていないという方が案外と多いのに驚きます。
 運転する楽しさを求めて購入したはずの自分の愛車がどのような状態にあるのかを全く把握せずに
 乗り続けるという事に意味があるのかどうか。
 移動の為の手段だけで使用するのであれば良いのでしょうが
 そうではない方が多いと思いますので、
 何となく足廻りに不安のある方や4輪アライメント作業をした記憶の無い方は
 一度しっかりと見ておいた方が良いでしょう。
2014年08月03日