MENU

MAINTENANCE REPORT

【E90 325i】24ヶ月法定点検&車検整備【70,000Km】

先週、ホームページのリニューアルも終わり、記事のアップ方法などを時間を見ながら
テストしていました。今回のホームページではニュース欄とブログアップ欄が
同じコンテンツ内にアップされ、画像もかなり大きく表示されるので分かりやすいのかなと思います。

今回のメンテナンスレポートはE90 325iの24ヶ月法定点検と車検整備になります。走行距離は70,000km。
一年前に12ヶ月法定点検整備で入庫いただいた車輛です。
今回はオイル類の交換とフィルター類の交換を中心に整備を進めていきましょう。
まずはエンジンオイル交換。
前回の12ヶ月法定点検を行った際の記事からおよそ5,000Kmほどの走行ですね。
約1年間、走行5,000Kmでエンジンオイルがどの程度汚れているのかといった視点から見ても面白いかも知れません。
エンジンオイル交換の前にフラッシング剤を注入して
エンジン内部で発生したスラッジやカーボンの汚れを出来るだけ落とします。
街中でのストップアンドゴーが多い場合は、走行距離以上にオイルの汚れが進行しているケースが多く
その分、劣化も早まるので通常よりも早目の交換が必要になってきます。
近年はエンジン性能が向上した・ロングライフオイルの性能が向上したというような理由で
メーカーでは25,000Kmエンジンオイル無交換をうたっておりますが、
そういった車輛のエンジンオイルを実際に交換してみると、とんでもなく汚れが堆積している事も多いので
自身の使用環境も含めて自分に合った適切な交換時期を見極めていく事が大切になります。10分~15分程フラッシングを行ってから排出するとかなり汚れているのが分かります。
基本的にエンジンオイルは汚れを吸着する事で黒く汚れていくので
黒くなってしまうのはオイルの性能が発揮されているという事で特に問題はありません。
排出はエンジン内部に出来るだけ古いオイルが残らない様に行い、
同時に廃油に異常な金属片等が混ざってないかなどを確認してエンジン内部の状態を探ります。オイルエレメント交換。
オイルエレメントを装着して規定量のエンジンオイルを注入してエンジンオイル交換が完了。ATF交換。
ドレンボルトを外して古いATFを排出。
ATFの排出は閉店間際に作業を始めて一晩掛けて排出を行うので
車輌をお預かりして作業になります。最短でも1泊2日の作業時間を頂きます。
オイルパンを外した状態で一晩掛けてATFを排出。新旧のATFオイルパン。
樹脂製のATオイルパン・エレメント一体式タイプなのでオイルパンを交換します。
樹脂製なので熱で変形してしまうとATF漏れに繋がってしまうので注意が必要です。
テスターで油温を確認しながらATFを注入。
レベルゲージは付いておらず、油温の上昇によって膨張してしまうと
正確な調整が出来なくなってしまうので、油温管理をしながらしっかりと油面調整をしていきます。
ATFは多くても少なくてもATシステムの不調に繋がってしまう為、的確な油面調整が必要です。ブレーキフルード交換。
吸湿性が高く、走行距離が少ない場合でも確実に劣化は進むので定期的な交換が必要です。
劣化具合はブレーキフルードの色の変化で確認する事が可能で透明→紅茶色→徐々に黒味を帯びて来るので
上の写真のような色の場合は交換した方が良いでしょう。
ブレーキシステム内のスラッジなどを古いフルードと共に車外へ圧送。
ブレーキフルードを交換したのに直ぐに濁って紅茶色になってしまう場合は適正に交換をされてない事が多いので
適正な機材と車の状態に適した交換方法を行う事が大切です。排出した古いフルードに異常な汚れや錆等が混ざってないか確認を行い、もし異常が見つかった場合は
問題を特定する為、大掛かりなブレーキシステム全体の点検が必要になります。エアコンマイクロフィルター交換。
警告灯が点いて交換時期を知らせてくれるのですが、実際に外してみると想像以上に汚れていて
驚く事があるので警告灯に頼らずに自身の走行環境を考慮して定期的にチェックするようにしましょう。
新旧のエアコンマイクロフィルター。
見比べるとかなり汚れている事が判ります。
排気ガスだけでなく、ゴミや塵、花粉、花の種子、虫の死骸等が付着している事があり、酷い場合はカビの発生で
エアコンをかけると嫌な匂いが出る事があります。エアエレメント交換。
交換を怠るとクリーンな空気をエンジンへ送り込む事が出来なくなってパワーダウンや燃費の低下、
酷い場合だとエンジンストールの原因になり、エレメントが取り切れなかった塵やゴミ等がエンジン内部へ混入して
ピストンへダメージを与える等、大きなトラブルへ発展してしまうので要注意。新旧のエアエレメント。
車検に備えてエンジンルームや下廻りを綺麗にスチーム洗浄。
最寄りの陸運支局へ車輌を持ち込んで車検を取得。無事車検を取得して、テストランを行ってATのシフトタイミングや加速にもたつきや
違和感が無いか状態を確認しながら走行します。的確な変速と十分な加速感、スムーズなコーナリングと
カチッとしたブレーキの効き等、問題無く走行を楽しめました。インスペクションのリセットを行います。
今回作業した項目を全てリセットしてインスペクションのリセットが完了。後日、オーナーに車検証、24ヶ月定期点検記録簿、車検ステッカー、定期点検ステッカーをお渡しして
納車となりました。

メーカーなどからは無交換で問題無いと言われ、ATF交換に関してはした方が良いのか。しなくても良いのかと
色々と調べられている方も多いとは思います。今お乗りの車をいつまで乗るか。によっても変わるかと思いますが
早い段階から定期的にATFを交換している車・していない車を今まで多く見てきている立場から言わせていただくと
やはり定期的にしっかりと交換されている車の方がATトラブルは経験上少ないですね。
当社では交換した方がメリットは大きいと思います。
走行距離が10万kmを超えてしまっている車なども交換可能かどうかの検査をし、
問題が無ければ交換をおすすめしています。お気軽にお問い合わせ下さい。

2018年04月10日