メンテナンスレポート > 【車検整備】E36 M3C 84,000Km【24ヶ月点検】

ページタイトル
過去のメンテナンスレポートはこちら
2013年11月15日

【車検整備】E36 M3C 84,000Km【24ヶ月点検】

こんにちは。オートファイン@横浜です。

本日は生憎の雨模様。

明日には晴れるようなので、是非遊びにいらして下さい。

E36 M3Cが車検整備で入庫致しました。

当社販売車輛で10年程、千葉にお住みのオーナーに大事に乗っていただいている車輛になります。 

まずは各部の点検からスタートになります。

バッテリーの比重チェック。 

タイヤを外し、リフトアップして点検を進めます。 

アンダーカバーを外すと漏れたオイルが広がっているのが確認出来ますね。 

どの部位からオイルが漏れているのかを調べていきます。

エンジン部分はオイルパンのガスケット不良により、断続的に漏れが発生しているようです。 

また、パワステの低圧側インテークホースにも漏れが確認出来ました。

幸いにも、大量に漏れている状態では無く、他の部分には不具合は無かったので

ガスケットやホースの交換で、しっかりと完治出来る症状です。 

クラッチの摩耗を検査。

走行テストも実施して確認しますが、クラッチ残量はあまり無い状態です。 

ディスクローターの振れ測定検査。

いわゆる歪みの測定検査になります。

歪みが大きい場合は、ブレーキング時にステアリングのブレ等の問題が出てきますので

念入りに点検を進め、クラックや大きな傷が入ってないかどうかも見ていきます。

今回は、大きな問題は見つからず、交換時期はもう少々先にしても大丈夫でしょう。 

点火プラグの点検。

一本一本、異常燃焼等の不具合が無いかどうか調べていきます。 

そしてテストランを実施。

クラッチ部分を含め、車全体のコンディションを確認し、問題のある箇所、無い箇所を

しっかりと診断していきます。 

エアコンの動作チェック。

風量が正確にコントロールできているか、風の出る箇所は問題無いか、

冷房、暖房の温度設定は正しく機能しているか等を、実際に温度計とテスターを使用し

点検をしていきます。 

テスターで車輛全体の電子デバイスのチェックを行います。

今回のM3はエラーコードも無く、問題が無い状態でした。 

最後に排気チェック。

COとHCが定められた基準値を下回っているかどうかをチェック。 

全ての検査が終わり、整備内容をピックアップしオーナーと打ち合わせ。

今回は下記の作業を実施する事に決定致しました。

1.P/Sオイル交換

2.P/Sインテークホース漏れ(タンク〜ポンプ)交換

3.ブレーキ及びクラッチオイル交換

4.冷却水交換

5.ボンネットダンパー抜け 交換

6.左右ドア アウターハンドルカバー交換

7.エンジンオイル漏れ・・・オイルパンガスケット交換 クランクシャフトリアシール交換

8.クラッチディスク摩耗の為交換・・・クラッチディスク/プレッシャープレート/レリーズベアリング交換

それでは作業スタートになります。

まずはボンネットダンパーを交換。 

抜けたダンパーを付けたまま、ボンネットを開けながら作業を進める事によって、

万一ボンネットが落ちてきては危険ですから、一番最初に交換です。 

クラッチの交換とエンジンオイルパン脱着をスムーズに行う為

まずはミッションを降ろしていきます。 

プレッシャープレートは若干の錆が出ている状態でした。

外観からも丁度良い交換時期だと推測出来ます。 

ミッション本体は、定期的なオイル交換のおかげもあり

問題の無い状態です。

後ほど綺麗に洗浄し、取り付けをしていきます。 

フライホイールをチェック。

表面は錆の発生がありますが、ダイヤルゲージで測定した所

歪みも無く、問題はありませんので研磨し、このまま使用します。 

フライホイールを外すと、クランクシールが現れます。

予想はしていましたが、若干オイルが漏れていますね。 

エンジンオイルの排出を行います。 

クランクシール一式交換。 

エンジンオイルパンを外す準備を進めます。

フロントアクスルとエンジンを切り離し、出来るだけエンジンを持ち上げ

スペースを確保します。 

綺麗に洗浄し、取り付け準備を進めます。

クランク部をチェック。

大きな問題も無く良い状態をキープしています。 

新しいガスケットをセットし、オイルパンを取り付けエンジンオイル漏れ修理は完了です。 

フロントアクスルとエンジンを取り付ける前に、漏れている箇所のパワステホースを外し

オイルを排出しておきます。 

ミッションケース内部はクラッチディスクの粉塵で真っ黒の状態。

スチームで綺麗に洗浄します。 

汚れが付いたまま取り付けをしても、機能的に問題が出るわけではありませんが・・・

これは整備する側の性格の問題でしょう。 

旧クラッチキット。 

新しく用意したクラッチキットになります。

取り付ける前に、下準備を進めます。

トラブルの無い快適なドライブを楽しむ為には、ちょっとした一手間が重要な事も多いので

的確に作業を進めていく事が大事になるでしょう。 

まずはフライホイールの研磨。 

研磨後にダイヤルゲージでもう一度測定し、問題が無いかどうかチェックします。 

トルクレンチでしっかりとボルトを固定していきます。 

プレッシャープレートに注油します。 

インプットシャフトは綺麗に錆を研磨します。 

研磨後にグリースを塗布。 

ここまで下準備をして、ようやくクラッチキットを取り付け。 

センター出しSSTを使用して、クラッチディスクを中心に持ってきます。

ミッションを搭載。 

シフトリンゲージをつなげていきます。 

マフラーを元通り取付し、クラッチ交換作業は終了。 

先ほど、パワステオイルは排出しましたが、そのまま新しいオイルを入れるような事はせずに

パワステタンクやギアボックス内に残った古いオイルとスラッジを排出する為

専用機材を使用し、オイル交換作業を進めていきます。 

オイル交換作業の前に漏れていたホースの交換。 

もちろんホースバンドも新しく交換しております。 

ここから圧送で交換作業をスタート。

エア抜きも終わり、パワステオイル交換作業は完了しました。 

ブレーキフルードの交換。 

圧送にて、新しいフルードを強制的に送り込み、交換を進めていきます。 

クラッチフルードも忘れずに交換します。 

交換前のフルードの色と比較してみると、どの程度劣化が進んでいたかが良く分かりますね。 

冷却水の交換。

交換前にしっかりとフラッシング作業を行い、冷却経路内の汚れ等を車外に排出させやすくし

圧送にて一気に古い冷却水を車外に排出し、新しい冷却水を入れていきます。

エアが混入していると、エンジン冷却が正常に行えませんので

エア抜き作業はしっかりと行います。 

ドアハンドルカバーの交換。

E36モデルは、どうしても経年でこのように劣化してしまう箇所が何箇所かありますが

このパーツもその一つですね。

定期消耗品と考えた方が良いパーツでしょう。 

 

こういった箇所が綺麗だと、車自体の古さを感じさせなくなりますから不思議なものです。 

最後に車検取得の為、陸運支局へ持ち込み検査を受けます。

検査自体問題無く、無事車検取得し作業は全て完了致しました。 

新しい車検証、定期点検記録簿等をオーナーにお渡しして納車は無事完了。 

またのご来店お待ちしております。

投稿者:autofine at 18:44 | メンテナンス

過去のメンテナンスレポートはこちら