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2014年03月22日

【E30 ALPINA】各部メンテナンス【B6 2.7 Cabriolet】

こんにちは。オートファイン@横浜です。

気持ちの良い3連休ですね。

関東の桜開花は月末に予想されていますね。

本格的な春も、もう目の前のようです。

当社でレストアされたB6 2.7の定期メンテナンスになります。

日本での正規輸入が2台中の1台ですね。

ブログでも紹介していますし、雑誌でも取材を受ける事の多い車なのでご存じの方も多いのではないでしょうか。 

まずはエンジンオイル交換。

M3やALPINAの適正交換距離は3,000Km〜5,000Kmに一度は実施したいところです。

距離が出ていなくても、6か月に一度は実施しましょう。 

R2000を同時に施工。

この作業も二年に一度の施工で、エンジン内部のスラッジの除去が効果的に行える

当社ではロングセラーメニューになりますね。

実際に施工前、施工後を乗り比べてみると走り出しのフィーリングが格段に良くなっている事に驚きます。 

オイルエレメントも交換。 

エンジンオイルはFUCHS TITAN 5W-50を使用。

YACCO社のオイルも人気が出てきましたが、FUCHSも相変わらず人気があります。 

ATFの交換。

E30で使用されているATはZF社製の4HP22になり、巷ではガラスのミッションと呼ばれ

壊れやすい印象があるようですが、定期的なATF交換をしていれば

そうそう壊れるものではありません。

もちろん、ATエレメント交換を前提とした全量交換をするという条件が付きますが。 

まだ綺麗なATFに見えますが、マグネットにはスラッジがかなり付いております。 

この状態で一晩ミッション内部のATFを落とします。 

洗浄油で綺麗にしておきます。

オイルパンに施された金属皮膜処理が落ちてきていますね。

次回の交換時にはオイルパン交換か、再処理が必要そうですね。 

ATガスケット、エレメント、Oリング等全て新品に交換します。 

E30はゲージがあるので規定量を入れ、テストランをしたのち油面調整を実施。

今回使用しているATFはFUCHS ATF4000になります。

必ずテストラン後に調整を行わないと、正確な油量になりませんので注意が必要です。 

デフオイルの交換。 

常にギア同士が噛み合いながら、運動している箇所になりますので

スラッジ発生量は、他の部位に比べ多くなりますね。

体感的に良くなった、悪くなったと分かりにくい箇所ではありますが

こちらも定期的に交換が必要なオイルになります。

今回はFUCHS HLS90(75W-90)を使用します。

デフオイルは粘度の高い(硬い)オイルになりますので

冷間時には排出に時間がかかるだけでなく、内部のスラッジもしっかりと落とす事が出来ません。

排出前にはテストランをし、油温を50〜60℃程度に上げておくと

スムーズに交換できるでしょう。 

ブレーキフルードの交換。

圧送ブリーダーを使用し交換していきます。 

排出された古いフルードは、しっかりと確認をし廃棄します。

フルード内のスラッジや色を確認し、ライン内に異常が発生していないかどうかのチェックを

必ずし、問題がある場合はオーナーに伝え、適切な修理のご提案をしております。 

パワステオイルの交換。 

専用の圧送機材を使用し交換していきます。

タンクやタンクにつながっている低圧ホース内のみのオイルの排出だけでは

ギアボックスやポンプ内の古いオイルは排出できませんので交換方法もしっかりと

考え交換する事が大事になってきますね。 

専用機材を使用すれば、無駄なエア噛みも減りますが

やはりテストラン後にチェックすると、規定量より減っている事がほとんどです。

何度かの油面調整とテストランをし、適正な油量に合わせます。 

冷却水の交換。

パワステと同じく専用の圧送機材で交換しますが

交換前にフラッシングを行います。

ラジエターやエンジン内部の冷却経路内の水垢や錆をしっかりと落とし車外に排出する事が

大事になってきます。 使用したクーラントはFUCHS FRICOFINを使用。

夏場の冷却水温度の安定度抜群のクーラントになります。

インジェクションパージを実施。

フューエルラインからインジェクターまでの洗浄を目的とした作業になります。

R2000と同様に、フィーリングアップが体感出来る作業の一つになります。 

あわせてフューエルフィルターの交換。

スラッジだけでなく、錆の発生も確認。

燃圧は問題無く、今すぐにという訳ではありませんが

次回メンテナンス時にはフューエルラインとタンクの交換が必要でしょう。 

フューエルフィルター新旧。

ケース式フィルターなので必ず交換した年月日を控えておくようにし

定期的に交換しましょう。 

VICを施工。

燃焼室内のカーボンスラッジの除去を目的とした作業になります。 

VICによって溶解されたカーボンスラッジはエンジン内で燃焼されマフラーから

このように白い煙となって排出されます。

この白い煙が多ければ多いほど、カーボンの堆積が多いというわけです。 

VIC施工後は必ず点火プラグを交換。 

プラグはイリジウムをチョイス。 

全ての作業後にテストランを実施し、問題が無い事を確認し納車になります。

今回のような作業はM3,ALPINAだけでなくスタンダードモデルでも

必要な作業になりますので、最近メンテナンスをしていないな・・・という方は

お気軽にご相談下さい。車の状態や乗り方等、様々な条件によって

最適なメンテナンス内容は変わってきます。

一台一台、一番ベストなメンテナンスを提供できるよう努めておりますので宜しくお願い致します。 

投稿者:autofine at 14:51 | メンテナンス

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