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2014年11月12日

【E36 ALPINA B3 3.0/1】アイドリング不調修理【76,000Km】

こんにちは。オートファイン@横浜です。

寒い雨が数日続いており、本格的な冬一歩手前に差し掛かっている雰囲気ですね。

クリスマスのイルミネーションも各所で点灯しはじめたようで。

年末に向け時間の流れが加速していきそうです。

E36 ALPINA B3 3.0/1がアイドリング不調で入庫致しました。

症状としてはアイドリング不調から始まり、アクセルを踏み込んでも

全域で『ボ・ボ・ボ・ボボ』というような吹け上がりの悪さが目立ちます。

アイドリングや吹け上がりの悪さという症状の原因となるものは

アイドルバルブ・エアマスセンサー・水温センサー・点火プラグ・プラグホール部分へのオイル漏れ・

燃料ポンプ・フューエルラインやフィルターの詰まり・

インジェクター・各センサー・DMEetc,,,数え上げたら相当な数になっていきます。

様々な要因が存在し、時によってはその原因が複合的に絡み合って

発症する事もありますので、しっかりと検査し作業内容を決定していく必要性があります。

今回の原因は結果から言ってしまうとフューエルインジェクターが主な原因だったわけですが

その結果にたどり着くまでに、単一なのか複合なのかのトラブルシューティングに

時間がかかってしまいオーナーにはご迷惑をおかけしました。

インジェクターはテスターでのアクティブテストで

一本一本に直接疑似信号を送り、インジェクターが正常に作業しているかどうかの

点検を行っていきます。但しこのテストだけでインジェクターの良否判定が出来るかというと

そうではなく、噴射ノズル部分の状態等も見て燃料が綺麗に霧化されているか等も

見ていく必要があります。

今回のB3は2、4番のインジェクターの先端のスプレーチップの詰まりが酷く

燃料の霧化がうまく行えておらず、その他のインジェクターも

内部プランジャーの動作が緩慢になっていたことから

全てのインジェクターの交換が必要だと判断致しました。

インジェクターとフューエルプレッシャーバルブを交換。

純正品を使用。安価なOEM品も出回っているようですが

交換後のトラブルの声を良く耳にする為、当社では取り扱いは御座いません。 

フューエルプレッシャーレギュレーターも同時に交換します。

適切な燃料量やインジェクターの霧化特性を確保する為に重要なレギュレーターになります。

このレギュレーター単体での故障でもアイドリング不調になりますので

インジェクター交換時には同時に交換が望ましいパーツのひとつでしょう。 

フューエルデリバリーパイプにセットし、車輛に戻していきます。

インジェクターを取り付けしエンジンを始動すると、正常にアイドリングはしていますが

マフラーからでる排気にかなり黒煙が混じっているのが気になり、再チェック。 

点火プラグを交換。 

ラムダセンサーエラーも出ていた為チェック。

基本的にインジェクターはエアマスセンサーの空気流入量によって

燃料噴射量と開弁時間が決められますが、ラムダセンサーも空燃比を計測し

補助的に開弁時間の補正を行います。

ラムダセンサー不良によって開弁時間の補正がうまく行えずにインジェクターの

動作不良を引き起こした可能性もありますので

ラムダセンサーも新品に交換する事をオーナーにお伝え致しました。 

ラムダセンサー新旧。 

交換後は排気ガス内の黒煙もなくなり、快調そのものです。

今回は燃料デリバリー部分のアイドリング不調でしたが

冒頭で述べた通り、アイドリング不調の原因は様々です。

昔のキャブレターを使用した車であれば、多少のアイドリングの振れは

走っているうちに解消するなんて事はありましたが、

DMEや各センサーを搭載した車は一度症状が出始めると良くなる事はありません。

少しでも『おかしい』と感じるところがあれば主治医に点検を依頼し

早期に原因を突きとめていく事が大事になってくるでしょう。

時間・コスト共に 

投稿者:autofine at 11:26 | メンテナンス

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