第42回 E30 M3 ブッシュ交換

メンテナンスレポート第31回でエンジン修理を施した車輌が今回はブッシュ交換で入庫致しました。

作業内容的には第33回のメンテナンスレポートとほぼ同内容の作業ですが
 経年劣化と随分と走り込まれていた為かブッシュの切れや破れが多く見られました。



リヤメンバーブッシュ、ロアアームコントロールアームブッシュ等のNEWブッシュを圧入していきます。
フロントのロアアームは今回スポエボ用を用意しました。
 素材はアルミになっています。

付いていたアームのブッシュ部になります。切れてしまい中のグリスが切れている状態です。
 これではクッションとしての役割を全くといっていいほど果たしていません。



ショック、サスも同時に交換致しました。今までフロントが低すぎでしたし、ステアリングを目一杯切ったときに
 ホイールハウス内にタイヤが当たってしまい非常に不快ですし、車輌にとっても良いとは言えません。
 今回は純正ではなくビルシュタインのショックと社外ですがそこまで車高が下がらないタイプのものを
 チョイスし、装着となりました。アッパーマウントも交換されていたようですが、
 消耗も見られましたし、せっかくなので新品に交換致しました。
上の写真はフロントのサス組み上げ後のショックの写真と元々付いていたショックの写真です。
 長さを比べてみると随分と違うのが分かります。

リヤショック、リヤサスも当然交換です。純正サスは抜け切っており、ショックとしての役割は果たしていませんでした。
 リヤのサスはほぼ同じ長さでしたがバネレートが違うのか
 消耗しきって柔らかくなってしまっているのか新しいサスは随分とかっちりとした感触です。

フロント、リヤのスウィングサポート、スタビブッシュも長い間ご苦労様でした。といいたくなるくらいの消耗です。
全ての作業が終わり、4輪アライメント測定、調整を実施し作業は終了です。車高は3cm程上がりました。
テストランをし、2速3速とシフトアップし加速していくとボディ全体が素直にスピードに追従し、
 路面とタイヤの接地面の感触が手に取るようにステアリングに伝わってきます。
通常の路面はギャップも多く、この時代の車輌になるとコンディションを崩しステアリングを取られたり、路面をトレースするような
 走りをするのは難しかったりもします。ですが通常のブッシュ交換とフロントアーム廻り、リヤメンバーブッシュ、デフマウント等
 交換することにより、新車といっても大げさではないくらいの操作性を得ることができます。
もちろん費用的には決して安くない金額ですが、約20年頑張ってきた車輌をベストなコンディションで
 乗り続けていこうとするのであれば決して高くは無いのではないでしょうか?
2007年07月30日