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MAINTENANCE REPORT

第28回 W124 320TE

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94年式メルセデスベンツ 320TEが入庫致しました。
M3アルピナ専門店と言いながらもこんな車輌も取り扱っていたりします。
長くお付き合い頂いているお客様の中には、最初はM3やアルピナを乗っていても
環境の変化等により乗り換えや増車でBMW以外の車輌をリクエストしていただくケースもあり、
何気にBMW以外の車を乗っているお客様も多いです。
今回は急にアイドリングが不調になってしまい、正常に走行が出来なくなってしまった為入庫致しました。
検査の結果、1番と6番のプラグが正常に機能していないので
車体全体がガクガク震えてしまうほど、アイドリングが正常に行われていない状態です。
プラグ、イグニッションコイルも点検しましたが異常無し。
専用テスターで調べると、ECU(エンジンコンピューター)から正常な信号が送られていない様子です。
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メインハーネスを調べた所、エンジン内部の熱と経年劣化により
被覆部がボロボロになっており、ショートしていました。
メインハーネスのみの交換で完了するかな?と思いましたが甘かったです。
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メインハーネスがショートした瞬間にECU本体も内部でショートしてしまったようです。
ECU本体も新品に交換します。
メルセデスは比較的、今回のような故障が多くメインハーネスの交換は定期的に行う定期メンテナンス項目になっています。
定期的に交換しなくてはいけないものを交換せず放置してしまうと、二次的な故障を引き起こし
結果、修理金額も余計かかってしまうという典型的なケースでした。
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新しいコンピューターを取り付けし、専用テスターでECUのコーディング作業をします。
新しいECUは車輌情報が何も入っていない白ロムの状態ですから、コーディング作業によって、
車輌情報を書き込んであげるわけです。
コーディング作業後、アイドリングは正常に戻り、テストランをし異常がないことを確認し
無事、オーナー様の元へ帰っていきました。

2007年07月16日