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MAINTENANCE REPORT

【E46 320i】エンジンオイル漏れ修理etc,,,【65,000Km】

DSC07835_R今回はE46 320iがエンジンオイル漏れの点検修理で入庫しました。
何処からオイルが漏れているのかを確認し作業を進めていきます。DSC07836_Rアンダーカバーを取り外してエンジン下部を確認した所、多量のオイル漏れの跡を発見。
一度、スチーム洗浄で洗浄後に漏れ箇所の特定をしていきます。DSC07838_R今回の漏れの原因はオイルエレメントケースのガスケット不良による漏れと判断。DSC07839_R早速、オイルエレメントケースを取り外していきます。DSC07840_Rインテーク側からオイルが滴っていたので一番怪しそうなオイルエレメントケースのガスケット不良疑いましたが
間違いなかったようです。原因はケースのガスケットの劣化ですね。
この付近はパッと見ただけではオイル漏れに気が付かない場合が多く、アンダーカバーに溜まったオイルが
地面にシミを作って発見する事もあります。
DSC07844_Rガスケットは自身が潰れる事で密着性を高めるので古いガスケットが残っていると密着性が損なわれ
再びオイル漏れを発症します。その為ガスケット装着面は丁寧に洗浄し
ガスケット装着面に残った古いガスケットをオイルストーンなどで綺麗に落としておきます。DSC07848_R取り外したオイルエレメントケース。
ケース本体・オイルラインなどに不具合が出ていないかも確認。DSC07850_R新旧のオイルエレメントケースのガスケット。
何てことない耐油性のガスケットなのですが、エンジン稼働時の高温、停止時の低温と過酷な状況で使用されているので
今回のオイル漏れのような症状が出ている場合には、大概は硬化しており、ボロボロになっている事がほとんどです。
DSC07852_Rエンジンオイルの交換。
交換の前にフラッシング剤を注入してエンジン内部に堆積したスラッジやカーボンの汚れを落とします。
10~15分程アイドリングを行いフラッシング剤を浸透させて汚れを落とし、オイルの温度を上げて排出させ易くします。
スラッジやカーボンの汚れと共にエンジンオイルは真っ黒な状態で排出されるのですが、排出にはしっかりと時間をかけて
出来るだけエンジン内部汚れたオイルを残さない様にしずくが垂れなくなるまで行います。
オイルの管理は車にとって非常に重要な事になるのですが、オイル漏れを起こす車輌はオイルの管理を怠っているケースが多く
ガスケットの劣化も通常より早まる傾向なので、交換サイクルを守る事はオイルを新しくする意味だけでなく
エンジンへの負担を減らしたり、燃費の向上やその他のパーツへの悪影響を減らす事に繋がるので非常に大切な事なのです。
DSC07858_Rエンジンオイルの交換と共にオイルエレメントの交換。
オイルエレメントはエンジンオイルの濾過を行いスラッジやカーボンの汚れを取り除く役割を担っているので
エンジンをクリーンにする為には必要不可欠なパーツです。
一般的にオイルエレメントはエンジンオイル交換の2回に1回の割合で交換と言われるのですが、安価なパーツなので
常にエンジンを良い状態に保つ為にもエンジンオイルの交換の際に同時に交換する事が望ましいですね。DSC07862_R古いエンジンオイルを排出後にオイルエレメントを装着し新しいオイルを規定量注入して
オイルエレメントケースのオイル漏れの修理とエンジンオイル交換は完了。DSC07859_R点検の際にベルトをチェックした所、劣化してヒビ割れが発生していたのでベルトを交換。
ベルトのヒビは異音の発生にも繋がりテンショナー、プーリー、ローラーにも悪影響を与えます。
最悪の場合は走行中にベルトが切れて走行不能に陥ってしまい、切れたベルトの影響でエンジンにもダメージを与えかねません。
DSC07861_Rベルトはメイン・エアコン同時に2本交換します。
DSC07863_Rエンジンオイルを交換後、必ずオイルインスペクションのリセットを行います。
DSC07865_Rリセット完了。
エンジンオイルの交換時期ですが距離だけでなく走行方法の違い等でも違いが出て来ます。
その為、ご自分の車輌の年式や走行具合を把握し交換時期を見極める事が重要になります。
当社ではM3やALPINAのオイル交換距離は3,000Km~5,000Kmを勧めています。
年間の平均走行距離10,000kmを目安にすると半年に一回、一年で2~3回ぐらいの交換が必要になるので
車輌の年式や走行方法に照らし合わせて交換時期を判断しましょう。
因みに走行しなくてもエンジンオイルは徐々に劣化するので定期的な交換は必要です。
DSC07866_R全ての作業が終了後、テストランを行い作業箇所やその他に不具合が出ていないか確認し
特に問題が出なければ納車となります。

E46モデルは最終生産から既に10年以上経過した車輌です。
その為、マイナートラブルから大きなトラブルまで様々なトラブルが発生する時期に来ていますので
E46をお乗りのオーナーは、そろそろ各パーツの経年劣化に気を付けなければなりません。
定期的に点検を行って経年などで劣化が進むパーツは壊れる前に交換する事が大切です。
そうする事により、故障への不安が解消され安定した走行を楽しめるだけでなく、
修理に掛かかるメンテナンスコストを抑える事に繋がるのではないでしょうか。

2017年01月29日