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RESTORE REPORT

87y E30 M3 5MT Restoration File No.4

今回は87y E30 M3 5MT レストアプロジェクトNo.4の更新です。
ボディのブラスト処理から板金修理⇒プライマー処理⇒サーフェーサー処理までの下地処理を終えたところですね。
ベースボディは右のステップ部分とリアフェンダーに板金箇所がありましたが
その他は綺麗だったので、そこまで大掛かりな板金処理は必要なく進めましたが
ベアメタル状態からの処理は色々としなくてはならない作業も多く、この状態でしばらくボディの変化を見て
問題が無ければ塗装へと進んでいきます。
このレポートはライブでお伝えしていないので、前回の更新から見るとあっという間に
ここまで完成しているような気になりますが、ボディの仕上げで今回は半年ほどかかりました。
前席側。後部座席側。ブリスターフェンダー左側面。ブリスターフェンダー右側面。ドアパネル。
次回には塗装の終えたボディのお披露目かな・・・
その間に補機類のオーバーホールなども進めていきましょう。
パワステポンプのオーバーホール。カムやローターに問題が無いか等確認しながら
Oリング等の消耗品は新品へ交換。使用するボルトやブラケットはクロメート処理を施して再生しました。ステアリングラックギアボックスのオーバーホール。
ラック&ピニオン式ステアリング機構となり、
ステアリングを切るとステアリングコラムに繋がったピニオン側が回転し、
ピニオンと組み合わされたラック側が横方向にスライドする事でタイヤの向きが替わります。
ギアボックスのシリンダーからラックを取り外して状態を確認。
オイルシール、Oリング等の消耗品を交換します。損傷は無いかピニオン側の状態も確認し、オイルシール、Oリング等の消耗品を交換。内部には多くのガスケットやOリング使用されているので、見逃さない様に全てのパーツを新品へ交換。
細いOリングもあるのでピックツールやピンセット等を使いながら傷付けない様に慎重に作業を行います。
本体はブラスト処理を行って綺麗な状態にした後に元通りに組み立てていきます。
ステアリングラックギアボックスのオーバーホールが完了。ミッションのアウトプットシャフトシールを交換。新旧のアウトプットシャフトシール、ロックプレートハウジングカバーを取り外し、シャフトシール、ガスケットを交換します。新旧のシャフトシール、ガスケット。トランスミッションもブラスト処理を行って綺麗な状態に仕上げます。今回ショックアブソーバーはAC Schnitzer S3 sportのショックアブソーバーと同じものを製作しました。
通常E30モデルはショックアブソーバーをケース内に収めるカートリッジ式になっておりますが
ケースとショックを一体化して製作というわけです。見た目だけでなく減衰なども一緒です。
リアもS3をモチーフに製作。スロットルボディも全て分解し、清掃やブラスト処理。
細かなリテーナスプリングやボルトもユニクロメッキ処理しています。
元々付いていたスロットルレバーのシャフトピンは表面が荒れてしまってどうにも動きが悪いので使用不可。
部品が出るはずもなく製作しました。スロットルのプッシュロッドはまだ付けていませんが交換します。
インシュレーターも当然交換です。ワイヤーハーネス
2002と比べるとおよそ三倍程度の質量というか・・・
エンジンワイヤーハーネスとリアバッテリーまでつながるメインハーネス・DMEやコクピットその他のハーネスと
大きく分けて3系統からなるワイヤーハーネスです。
10年と少々で技術も使用されている部品の構成も変わったのだなと感じますね。ワイヤーハーネスを束ねている古いテープは全て取り去り、配線に問題が無いか等チェックしながら
新しくアセテートテープで保護していきます。
今回の作業で時間のかかった作業ベスト3に入りますね。
デフも一度分解し、シールやマウントなど交換していきます。ベアリングに焼き付きなど無いかを確認。サイドシール類も交換組付けしデフ完了。ドライブシャフトも一度分解し、ブーツの交換。ベアリングは綺麗だったので再使用しました。ブレーキキャリパーオーバーホール。
キャリパーはブラスト後にパウダーコート。ピストンは腐食も無く綺麗だったので研磨し再使用。シール類は全て交換。4輪共完成です。A/Cブロワーボックスですね。当然、廃番部品なので慎重に分解し清掃していきます。
ヒーターコア・バルブは新品に交換。エキスパンションバルブ・エバポレーターも交換。
R134aにレトロフィットです。30年ちょっとの汚れを全て落としてリフレッシュ。
ワイヤーハーネスやコネクタも問題が出ないように処理しておきます。エアコンも問題無く効くように。その他にも細かく再生していったセクションもありましたが
ボディが完成する半年の間に時間を見つけながらエンジンの組み上げやこういった部品の再生を行っていました。
次回はボディの完成から組み立て開始までお伝えしていきましょう。

2019年03月05日