87y E30 M3 5MT Restoration File No.8
87y E30 M3 5MT Restoration File No.8の更新です。
今回がラストファイルになります。
一年と半年の時間を掛けて取り組んだレストアでした。色々と試行錯誤し、
オーナーからのリクエストに出来るだけお応え出来るように組み上げた一台です。
E30M3をベースにブラスト処理後に板金・防錆処理を施し
ボディカラーはラックスシルバーからアルピンホワイトへ変更。
塗料はR-M社のUNO HD 2液型のソリッドカラー。
外装はヴィンケルホックの乗っていたM3をイメージしつつフィニッシュ。
バンパースポイラーはブレーキダクトが装備されたSportEvolution純正部品。ドアミラーはオーナーからのリクエストで最終DTMミラーへ変更しボディと同色に塗装。
E36M3のドアミラーのベースとなった形状ですね。
リアスポイラーは可動式(5段階調節可能)のフラップを備えたSportEvolution純正部品。フロント側と同様にリア側もステッカーでアクセント。ホイールはBBS DTMを装着しホワイトへ塗装。センターグリルはSpoEvo・ヘッドライトグリルも新品に交換。外装同様にSportEvolutionをイメージし、SportEvolution生地を忠実に張替し
サイドサポート部分はブラックレザーにて張替しました。
ペダル類はACSにてフィニッシュ。
ドアパネルも同様にレザー部分を張替しSportEvolution仕様へ変更。ステリングやシフトノブ・サイドブレーキはSportEvolution部品をチョイス。リアシートシートベルト等も全て本物のSportEvolution部品を使用しています。
M3のS14エンジンはオリジナルのパーツを重視するだけでなく使用するネジ1本1本にも新品や再メッキ処理を施し
細部にこだわってオーバーホールを行って完成させています。
スロットルまで全てを分解してオーバーホールを行っている為、全てのスロットルの同調やエアフロメーターの調整が
マッチングしていないと高回転までスムーズに回ってくれません。
燃調はDMEで制御されるのですが、メカニカルなパーツの調整は経験や知識を生かし、
最適な値を見極める為に何度も繰り返しながら調整が必要で
最終調整を終えたエンジンはスムーズに7000回転まで気持ちよく吹け上がり、
DTMレースさながらのメカニカルノイズのが混ざり合った甲高いエンジン音は非常に気持ち良く
ドライビングを更に楽しませてくれると思います。配線類は状態を見極めて補修して再生させ、ホース類樹脂パーツ等は新品へ交換もしくは再生しました。以上を持ちまして87y E30 M3 5MT Restoration Fileは終了になります。
M3専門店が今まで培った知識・技術とオーナーからのリクエストをミックスしながら
レストアを施したE30M3はいかがでしたでしょうか?
これから更に2台のM3のレストアが決定していますので、順次またご紹介していきたいと思います。
2019年04月03日