【FUCHS】【F30 ALPINA D3】【E85 Z4 Mクーペ】【E46 323i】【E90 320i】【Ferrari 348】【F20 116i】【YACCO】
今回はオイル交換に焦点を当て、各モデルのオイル交換を御紹介していきます。
まずはALPINA D3 F30型のオイル交換です。
まずはエンジン内部の汚れをいか効率よく、古いオイルと共に排出するかを考え、
フラッシング時間も走行距離や前回のエンジンオイル交換がいつだったのか。
何よりエンジンオイルの汚れ具合を確認し、
フラッシング時間を定めていく事が良いエンジンオイル交換の基本となります。
フラッシングに費やす時間だけでなく、排出する時間も重要になります。
オイルパン内に古いオイルを出来るだけ残さないように時間を十分取る事もキーポイントのひとつでしょう。
特にこのモデルはディーゼルエンジンを搭載している為、
通常のガソリンエンジンよりも燃料に硫黄分が含まれている事から
オイルの劣化が早く、更にツインターボを搭載している為、通常のエンジンよりもオイルが高温になります。
その為、通常のノーマルのエンジンよりもオイル交換をマメに行う事が
ターボエンジンの性能を発揮する為に必要な作業になってきます。
今回はオイル交換と同時にオイルエレメントも交換致します。
古いエレメントがずいぶん汚れているのが分かりますね。
ターボエンジンにとってオイルは非常に重要な部分になります。
最悪な場合はターボチャージャーの故障につながりますので定期的な交換が必要です。
このエンジンにはCastrolのEDGE PROFESSIONAL5w-30をチョイス。
一般的なオイルに比べ、耐久性を備え、コンディションにも左右されない強靭な油膜が、
より長く、より力強く、エンジンを守ってくれます。D-3ではメーカーより指定されているエンジンオイルになります。
次はZ4Mクーペモデルのオイル交換です。
このモデルはM3(E46型)にも搭載されていた
3.2L直列6気筒DOHCエンジンで最高出力343ps/最大トルク37.2kg-mと
自然吸気直6のエンジンを搭載するモデルとして、
最高のパフォーマンスを発揮してくれる一台となっています。
更に6速MTとのマッチングも良く、最高の走りを楽しむスポーツタイプの車ですので、そ
のパフォーマンスを引き出す為にオイル交換は非常に重要になってきます。
フラッシング剤を入れてアイドリングでエンジン内部の汚れを古いオイルと共に排出させやすくします。
スポーツモデルは高回転で使用される事が多く、エンジン内部のスラッジ等も発生し易くなりますので、
潤滑にエンジンを機能させる為にもエンジン内部の汚れを落とす事は重要な作業になります。
フラッシングされたオイルを排出させます。
フラッシングと排出には時間をかけて作業をしていきます。
エンジン内部の汚れと混ざり合ったオイルですので、エンジン内に残さない様に排出させる事が大切です。
フラッシングをしておりますので、オイルエレメントも交換致します。
新品と比べると汚れているのがお判り頂けると思います。
そして、単に新品と交換するだけでなく、交換と同時に古いオイルエレメントの状態を確認する事で、
目に見えないエンジン内部の状態を把握し、不具合等が起きていないかチェックし、
事前にトラブルを回避する事が可能になります。
古いオイルやエレメントに問題が無い事を確認し新油を注入します。
この車輌はFUCHS TITAN 5W-50を入れています。
排出したオイルと新油のオイル色の違いが良く分かると思います。
スポーツ走行にも充分な威力を発揮してくれる高性能オイルです。
オイルサービスリセットは忘れずに。
次はE46 323iのオイル交換です。
エンジンオイル交換の前にフラッシング剤を入れてアイドリングをする事でアイドリングを保っている間中に
エンジンオイルと混ざることでエンジン内部を駆け巡りスラッジを落とす作用があります。
数十分のアイドリングの後、エンジン内部の汚れを古いオイルと共に排出させやすくします。
エンジン内部の汚れと共にフラッシング剤の混ざったオイルを排出させます。
フラッシング剤の効果でエンジン内部の汚れを落としているので、通常のオイル交換の時よりもオイルは
汚れた状態で排出されます。
この作業では、しっかりと汚れたオイルを排出させる事が重要で、
なるべくエンジン内に残さない様に慎重に時間をかけて排出させます。
走行距離の多くなってきた車輌は必ずオイルエレメントの表面だけでは無く
ひだひだの奥に大きなスラッジが挟まっていたり、溜まっていないか注意深くチェック致します。
この様な細かいチェックをする事により、目視できないエンジン内部の状態を予測し大きなトラブルに
発展する前に手を打つ事が可能になる訳です。
オイルはFUCHS TITAN 10W-40をチョイス。
規定量を注入していきます。
更に今回はエンジンオイルの添加剤 Microlonを使用しました。
マイクロロンはエンジン内部の洗浄と共にエンジン内部の金属の表面に、
フッ素樹脂というとても摩擦が小さい物質のコーテイングを作り、エンジンを保護する金属表面処理剤です。
金属の摩擦を少なくさせる事によってエンジンの回転がなめらかになり、
また油膜切れや冷えていたエンジンのスタート時や、粉塵汚れによるダメージを軽減し、
エンジンの延命効果、パワーアップ、燃費向上にもつながる効果が有ります。

次はE90 3シリーズ 320iのオイル交換です。
まずはフラッシング剤を入れて、エンジン内部の汚れを取り除いていきます。
約10分程度アイドリング状態でフラッシングをし、
フラッシング剤の効果でエンジン内部のスラッジを古いオイルと共に排出させやすくします。
単にオイルを抜くだけでなく、フラッシングをエンジンオイル交換時、必ず実施する事により
汚れを落とすだけではなく、エンジン内にスラッジの付着を防ぐ役割も担います。
フラッシングをしていない車のオイルレベルゲージを抜いて見てみると
ゲージのあちこちにスラッジが固着している事が良く見られます。
普段、どのようにエンジンオイルを交換しているか分からない方は
レベルゲージやオイルキャップの裏側を確認してみて、あまりにもスラッジ付着が多いようでしたら
適正な交換方法を取った方が良いかも知れません。
フラッシングされたエンジンオイルです。
エンジン内部は使用期間や使用状況等にも左右されますが思ったよりも汚れています。
フラッシングされたオイルは御覧の通りかなり汚れています。
その為、排出にはしっかりと時間をかけます。
ポタポタと落ちている間は、まだオイルパン内にかなりのオイルが残っています。
ポタポタの間隔が10秒ほどかかるまで排出は行った方が良いでしょう。
オイルエレメントも同様に交換致します。
オイル状態を常に良い状態に保つ為にも、規定の距離もしくは走行状況、メーカー推奨の期間を目安に
交換する事が必要です。
交換と同時に古いオイルエレメントの状態もエンジン内部の状況を把握する為、しっかりと確認致します。
オイルはFUCHS TITAN 5W-50をチョイス。
スタンダードモデルでも交換サイクルは5,000~10,000Kmに必ず一度は行った方が良いでしょう。
距離を乗らなくても半年に一度は交換したいところです。
エンジンオイルは車にとって非常に重要な部分になります。
交換しなくても車は走りますが、確実に重大なトラブルに見舞われる事になってしまいます。
それを防ぐ為にも人間と同様に健康状態の維持は非常に大切です。
愛車の安定した状態を保つ為にもエンジンオイルの交換サイクルは気にした方が良いですね。
次はフェラーリ348のオイル交換です。
この車のエンジンは通常のエンジンとは違い、ドライサンプ方式のエンジンとなっています。
一般的なエンジンはウェットサンプ方式と言われるエンジンで、
判り易く説明しますと、エンジン内部(オイルパン)に溜めたオイルを、吸い上げて各部分に供給する方法です。
一方、今回のドライサンプ方式のエンジンでは、
オイルはエンジン内部では無く、エンジン外部のオイルタンクからポンプを使って各部分に供給する方法です。
この為、エンジンの小型化や、冷却効果の向上、オイル量の増量、衝撃や横G等に左右されないオイル供給、
車高を低く出来たりするメリットが有ります。
ただ、メリットばかりだけでは無く、製造するコストが高く構造が複雑な為、
一般の車両には採用されない方式のエンジンなのです。
その為、主にレーシングカーやフェラーリ等の高級スポーツカー等のエンジンに
採用されることが多い方式です。
まずはフラッシング剤をオイルタンク入れてアイドリング状態で
しっかりと内部の汚れを古いオイルと共に排出させやすくします。
アイドリングで最低でも10分フラッシングした後に排出開始。
御覧になるとお判り頂けますが、通常のエンジンと違い、排出部分もこのエンジン特有な位置になっています。
フラッシング剤はエンジン内部の汚れだけでなく、汲み上げるポンプ内部の汚れも一緒に排出させます。
汚れたオイルは時間の許す限り排出には時間をかけた方が良いでしょう。
オイルエレメントを交換致します。
純正のフェラーリのロゴ入りです。
オイルは高性能高級オイルのYACCO GALAXIE GT 10w-60をチョイス。
規定量を入れて作業は完了です。
次は116iになります。
こちらのエンジンは直列4気筒DOHCターボになっており、ターボモデルはオイル交換が重要になってきます。
フラッシング剤を入れ、エンジン内部の汚れを落とします。
ターボモデルは、高温に晒される場合が多いのでオイル状態が非常に大切です。
しっかりと汚れを落としていきます。
アイドリングを10分程した後に汚れフラッシングにより汚れが凝縮されたエンジンオイル排出させます。
時間の許す限り排出には時間をかけていきます。
オイルエレメントを交換致します。
不具合は無いか、外したオイルエレメントをしっかりと状態をチェックします。
オイルはFUCHS TITAN 10W-40をチョイス。
距離を乗らなくても半年に一度は交換したいところです。
今回は様々な車種のオイル交換を御紹介致しました。
エンジンオイルは、エンジンの冷却、スラッジ汚れの軽減、
ピストンとシリンダーに膜をつくり爆発のパワーが逃げるのを防ぎ、
潤滑の役割を果たして摩擦による焼け付きを防止し、エンジン内部の錆の予防をする等の効果があります。
オイルがなければエンジンはすぐに故障してしまいます。
エンジンが人間の心臓部分として考えると、エンジンオイルは心臓を動かす血液の役目を果たしているのです。過酷な状況下で働いているエンジンオイルの寿命は決して長くありません。
更に近年は猛暑が続き、夏場は特に注意が必要な時期になっています。
高温にさらされたエンジンオイルは、ガソリンが燃える時に発生させるカーボンを吸収したりする事で、
次第に使い物にならない状態になっていきます。
夏を迎え、お盆休み等の長期休暇で長距離を走行する機会が多くなると思います。
猛暑に加え、渋滞でのノロノロ運転、ストップ&ゴーの繰り返し、
エアコンの使用等でエンジンに負担のかかる季節です。
外出先でエンジントラブルに見舞われない為にも、一度オイルの状態を確認してみてはいかがでしょうか?
休暇中にお車を御使用にならないのでしたら、休暇を利用して一度メンテナンスをするのもお勧めです。
2015年08月05日