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MAINTENANCE REPORT

【E85 X5】法定24ヶ月点検&車検整備【走行70,000Km】

DSC04678_RX5が点検&車検整備の為、入庫致しました。走行距離は約70,000Kmになります。
この車輌は4WDモデルという事で悪路を走行する方も多く、
主にフロントのシャフトブーツが破れていたりするトラブルが多いのですが、
今回はシャフトブーツの破れは無かったものの点検の結果、ドライブシャフトにオイル漏れが見つかり、
ドライブシャフト周りを脱着し、ブーツ類も約70,000Kmという走行距離という事で経年劣化等も考慮し
交換致します。DSC04679_Rドライブシャフト部分。薄っすらとオイルが付着しております。
色々な要因は有ると思いますが、分解清掃をしてオイルシール・シャフトブーツを交換します。DSC04684_R走行距離を考慮し、一緒にコントロールアームのブッシュの交換も致します。DSC04687_R作業前の画像になります。
全体的にダメージも無く、比較的綺麗な状態です。DSC04705_R取り外したドライブシャフト。
分解清掃致し、ブーツを交換致します。DSC04706_Rドライブシャフトを外した状態。DSC04707_Rオイルシール部分。
外して新品へ交換致します。DSC04709_Rオイルシールを外すとベアリングが見えます。
オイルシールが劣化して、オイルが浸み出す場合が多いので
オイル汚れが無いか定期的に確認する事が大切ですね。
駐車中、地面にオイル跡を見つけたら要注意です。DSC04711_R新品のオイルシール(左側)と外したオイルシール(右側)。
DSC04715_Rタイヤ側のブーツ内部。
ブーツ内部にはグリースが満たされています。
ブーツに亀裂や破れが有ると、ブーツ内のグリースが飛び散り周囲がグリースまみれになるばかりか
走行にも支障をきたすケースもあり危険です。
更にブーツ内部のベアリング部分も油膜切れによって焼き付きなどを起こします。
走行時に常に負荷が掛かる場所ですし、ゴム製パーツなので経年劣化で亀裂等が入る場合が有ります。
ここに多少の不具合でも見つかると当然ながら車検は通りません。
しっかりと点検をして、ブーツ類を交換していきます。DSC04718_Rデフ側のブーツ内部。
こちらも内部にグリースが満たされています。
一度、古いグリースを洗浄した後に、新しいグリースを注入していきます。DSC04719_R分解洗浄されたドライブシャフトの内部パーツ。
洗浄した際、各パーツに傷や擦れ等の不具合が出ていないか慎重にチェックしていきます。DSC04721_Rシャフトブーツやブーツバンドも新品へ交換致します。DSC04725_R分解洗浄をして組みあがったデフ側のドライブシャフト部分。
走行の動きが滑らかに生まれ変わります。
DSC04728_R新しいグリースを注入し組み上げていきます。DSC04730_Rしっかりと組み上げ、ブーツ類も新しいパーツへ交換して綺麗になりました。DSC04732_Rドライブシャフトの作業と同時にコントロールアームのブッシュも交換致します。
ドライブシャフトと同様に走行に影響を与える重要な部分ですので、
安全に走行をする為にも定期的なメンテナンスが必要です。
DSC04736_Rプレスでブッシュを打ち変えます。DSC04738_R上が交換前のブッシュで下が新品のブッシュになります。
この部分も走行時は常に負荷が掛かっている部分ですので徐々に形状が変化していきます。DSC04755_Rデファレンシャルオイルを交換致します。
スラッジ等の混ざった古いオイルをしっかりと排出させる事が重要です。
その際にデフ部分に不具合が出ていないか排出されたオイルを確認する事でデフ内部の状況を探ります。DSC04758_Rブレーキ部分の点検です。DSC04759_Rパッドの摩耗がみられる為、ブレーキパッドを新品へ交換致します。DSC04762_Rパッドの交換と同時にブレーキローターの歪みや厚みを
マイクロメーターやダイアルゲージを使用し計測していきます。
計測の結果、交換が必要な値でしたのでこちらも交換致します。DSC04761_R新しいデファレンシャルオイルを注入していきます。DSC04764_R上が古いブレーキローターで下が新品のブレーキローターです。DSC04769_R新しいブレーキローターを装着致します。
取り付けの前に表面に番手の大きいペーパーやすりで傷を付ける事で
ブレーキパッドとの初期当たり面の密着性を高めておく事も忘れずに。
DSC04770_Rブレーキローターと同時にブレーキパッドも交換致します。
パッドとローターが馴染むまで急ブレーキはローターの歪みなどを誘発する場合があるので厳禁です。
なるべく優しくブレーキを踏む事で徐々にパッドとローターを馴染ませる事が大切です。
これで、今までのブレーキの利きとの違いに驚かされるのではないでしょうか?
走る部分だけでなく止まる為のパーツも重要で、定期的なメンテナンスをする事で安全性をより高められます。DSC04773_Rブレーキに関する部分を総合的にメンテナンスする事が大切ですので、
パーツの交換と同時にブレーキフルードも交換致します。
紅茶色に変色した状態は吸湿と劣化により変化していきます。
このままの状態で使用していきますと、ブレーキに支障をきたす事はもちろんですが
ブレーキライン内の水分によってブレーキライン内に錆を誘発させますので
長くお乗りになるのであれば、最低でも2年毎に交換する事をお勧め致します。
DSC04775_R専用の機械を使い、圧力をかける事でライン内の汚れをどんどん車外に排出致します。
新しいフルードが出て来ても、しばらく圧送を続け完全に古いフルードを排出させます。DSC04782_R冷却水も専用の機械を使い交換致します。
フラッシング剤を入れた後に圧力をかけながらフラッシングをし冷却経路内の汚れを
古い冷却水と共に排出させる事で、効率的な冷却効率を望むことが可能です。
この作業をする事により冷却経路の汚れの再付着を抑え、
冷却機器の寿命を延ばす事と同時に冷却効率を高める事が出来ますので
当社では一年に一度の作業をお勧めしております。DSC04780_Rパワステのオイル交換も専用の機械を使って交換致します。
こちらも圧力をかけ、ギアボックスやポンプ内のスラッジを排出させます。DSC04783_Rエンジンオイルの交換の際には、フラッシング剤を入れ、しばらくアイドリングをした後に
汚れたオイルと共にエンジン内部のスラッジを排出致します。
フラッシング剤を入れる事で、通常のオイル交換だけでは排出しきれない
エンジン内部のスラッジや汚れを速やかに排出させます。
エンジン内部の状況を探る為に排出されたオイルの色やスラッジの量を確認する事も重要です。DSC04787_Rエンジンオイル交換と同時にオイルエレメントも交換致します。
エンジンオイルの汚れやスラッジを濾過しているのでエンジンオイルの劣化と共に汚れていきます。
交換の際には古いフィルターに不具合が無かったか、
大量のスラッジが堆積していないか等のチェックをしていきます。DSC04792_R作業が完了後車検に備え、汚れていた下廻りを綺麗にスチーム洗浄していきます。DSC04794_Rエアコンのマイクロフィルターが汚れていたので交換致します。
外部の空気を取り入れる際に塵や埃、花粉等を除去する効果があるのですが、
汚れが酷いとエアコン自体の風量が落ちたり悪臭の元になる場合があります。
DSC04796_R古いフィルターと新しいフィルターはこれだけ色が違います。
住んでいる地域により汚れ方は様々で都会住まいでは無いので汚れは気にならないといった場合でも
細かい木くずや虫の死骸等も多く出て来る場合もございます。
走行自体には特に関係無いパーツですが、快適に運転する為にも定期的に確認する事をお勧め致します。DSC04798_Rエアクリーナーも交換致します。
汚れたまま使用していると加速が悪くなる等のエンジン性能の低下や燃費が落ちる等の不具合が発生します。
エンジンに影響する部分ですので、定期的なメンテナンスが必要です。
同時にエアクリーナーを収納しているボックス内も綺麗にする事が大切です。DSC04800_Rドライブシャフトを脱着致しましたので最後に4輪ホイールアライメントの測定と調整をしていきます。DSC04801_Rアライメント調整はメーカーの基準値が基本になりますが、
タイヤやブッシュ類の摩耗により微妙に変化してきます。
その為、基準値に設定しているのに走行時に違和感を感じたりしっくりとした印象にならない場合がございます。
基準値だけでなく走行を繰り返し、
実車の挙動を確認しながらその車が最高な走行が出来る様に測定と調整を進めていきます。DSC04808_R全ての作業を終了後、陸運支局へ持ち込み車検を取得致しました。
車検証、定期点検記録簿、4輪アライメントデータ、車検ステッカー、定期点検ステッカーを
オーナーへお渡し致します。

今回の点検ではオイル漏れが見つかりましたが、普段走行していて問題が無い場合でも
故障に繋がる不具合が起きている場合がございます。
走行距離や経年劣化等で必ずパーツは傷んできますし、消耗するパーツもございます。
事故や故障を防いだり、車の寿命を長く保つ為にも定期的なメンテナンスが必要です。
走行中に何か不具合や不安を感じましたらお気軽に御相談下さいませ。

2015年11月23日