90y E30 M3 DiamondBlack RestorationFileNo.9
90y E30 M3 DiamondBlack Restorationの第九回の記事になります。
今回は既に第六回の記事で分解されていたシリンダーヘッド部の作業をした際の作業をご紹介致します。
まずは作業前のシリンダーヘッドの燃焼室側の画像です。
各シリンダーの燃焼室側の状態を御確認下さいませ。
最初は1番シリンダーです。
下がインテークバルブで上がエキゾーストバルブになります。
2番シリンダー。
エキゾーストバルブは高温で燃焼済みのガスを排気している為黒くなったカーボンスラッジが多く堆積します。
3番シリンダー。
4番シリンダー。
この後、それぞれのインテークバルブ、エキゾーストバルブを取り外して
傷や虫食いが無いか状態を確認しつつ堆積したカーボンスラッジを落としていきます。
インテークバルブ、エキゾーストバルブを取り外してシリンダーヘッド全体を綺麗に洗浄していきます。
洗浄し、オイルストーンで表面を整えました。
洗浄前の画像と見比べて頂くと非常に綺麗になった事がお判り頂けると思います。
バルブフェーズに堆積したカーボンスラッジを落としていきます。
エキゾーストバルブは高温の熱にさらされ堆積したカーボンが固着してしまっています。
しっかりと磨いて綺麗にしていきます。
かなり多くのカーボンスラッジが堆積しておりましたが、綺麗に磨いて綺麗に仕上りました。
他のバルブも同様に仕上げていきます。
あれだけ汚れていたバルブがここまで綺麗に仕上がると気持ちが良いですね。
バルブ数はインテーク、エキゾースト合計で16本全て綺麗に磨きます。
今回はカーボンスラッジ除去が目的の為、あまりきつく磨き上げる事はせずにほどほどで仕上げていきます。
ボール盤にバルブを固定して効率よく磨いていきます。
バルブの研磨が終了しましたらタコ棒とバルブラッパーを使用してバルブのすり合わせを致します。
すり合わせはバルブとバルブシートを密着させ圧縮圧力の漏れを防ぐ重要な作業ですね。
摺り合わせと言いながら、摺り合わせるのではなく、コンパウンドの番手を変えながらひたすら叩きつけます。
コンパウンドがバルブガイドに混入するとアウトなので、その点も注意して。
バルブフェーズに虫食いが出ています。
虫食いはカーボンを噛み込む事でダメージを受けた跡になります。
虫食い部分のフェーズを整えました。
もうちょっと摺り合わせすれば完了です。
光明丹でアタリ面をチェック。
摺り合わせとチェックを何度も繰り返し行います。
根気のいる地味な作業ですが、エンジンの仕上がりに左右するパートなので、
一箇所一箇所丁寧に進めていく事が大事になってきますね。
全てバルブを装着して終了・・・と言いたいところですが、容積測定と漏れが無いかをチェック。
問題無くバルブのすり合わせが出来ているかヘッドにスパークプラグを装着してからATFを燃焼室へ流し込みます。
燃焼室はいじってないので、容積はOK、摺り合わせも一発でOKでした。
これからバルブスプリングを組み付けて、エンジンを組み上げていきます。
次回のレストアの記事も楽しみにお待ち下さいませ。
過去記事はコチラからどうぞ。(第一回、第二回、第三回、第四回、第五回、第六回、第七回、第八回)
2016年02月23日