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MAINTENANCE REPORT

【E91 320i】エンジンオイル漏れ修理&エンジンオイル交換【59,000Km】

DSC07322_R本日はE91 320iがエンジンオイル漏れの修理で入庫です。
オイル漏れはどこから漏れているかを正確に見極める事が重要なのですが、オイル漏れを放置したままの車輌は
あらゆる箇所に漏れたオイルが飛散している事も多く、
漏れ箇所の特定に時間が掛かってしまったり、その他のパーツにも影響を与えるので注意が必要です。DSC07323_R先ずはアンダーカバーを外します。
アンダーカバーには漏れたオイルがべったりと付着しています。
アンダーカバーが付いている車輌はエンジンオイル漏れに気付き難く
相当な量が漏れないとアンダーカバーを超えて漏れ出しません。
漏れに気付いた時には重症になっている事があるのでオイル漏れを防止する為にも定期的な点検は必要です。DSC07325_Rオイルパン付近は漏れたオイルで汚れているのですが、どうやら原因はこちらではなさそうです。DSC07327_Rカムカバー付近にかなり漏れている形跡を発見。
一度、綺麗に洗浄し確実に漏れているかどうかと他箇所からの漏れが無いかを確認します。
今回はカムカバーのガスケットの劣化がオイル漏れの原因でした。
このモデルになるとカムカバーだけでなくシリンダーヘッド後部のブレーキバキュームポンプからの
漏れもセットになっているケースが多いので注意が必要です。
DSC07331_R早速カムカバーを取り外してガスケットを交換。DSC07332_R新旧のカムカバーのガスケット。
基本的にガスケットは一式で交換するのですが、漏れの出やすい箇所には液体ガスケットを併用しながら装着します。
ガスケットはゴム製の為、経年劣化で硬くなり柔軟性が失われてオイル漏れを発症するので定期的な点検が必要です。
DSC07333_R新しいガスケットを装着し、カムカバーを既定のトルクで取り付けます。DSC07335_R次にエンジンオイルオイルの交換。
オイルを排出する前にフラッシング剤を注入してエンジン内部に蓄積された
スラッジやカーボンを出来るだけ排出しやすいようにします。
フラッシング剤で汚れを落とす事で新しいオイルの再汚染を防ぎ
エンジン内部に保護被膜を形成させ汚れの再付着を防止します。DSC07336_R10分から15分程アイドリングを行った後にエンジンオイルを排出。
エンジンオイルはフラッシング剤で落とされたスラッジやカーボンを含んだ汚れで真っ黒な状態になります。
エンジン内部に汚れたオイルを出来るだけ残さない様にする為、
出来るだけ時間を掛け排出させます。DSC07340_R同時にオイルエレメントも交換。
取り外したオイルエレメントはフラッシング剤で落とされた
スラッジやカーボンの汚れを含んでかなり汚れている状態でした。DSC07343_R新しいオイルエレメントを装着して新しいオイルを規定量注入してオイル交換は終了。DSC07338_R漏れたオイルで酷い状態のアンダーカバーはスチーム洗浄をして汚れを落とします。DSC07342_R洗浄して綺麗な状態になりました。
アンダーカバーを装着してオイル漏れの修理は完了。DSC07344_Rこのモデルからレベルゲージが廃止されているので、オンボードコンピューター上でオイル量のチェックをします。
ゲージで慣れているとちょっと不安ですが、こればっかりはセンサーの精度を信じるしかありません・・・
また、オイルインスペクションのリセットも同時に行います。
次回のオイル交換の目安になるので適正なオイル交換の時期を見逃さずに済みます。
適正なオイル交換はエンジンの調子を整え常に快適な走行を行う為にも必要な作業ですね。

今回の作業はオイル漏れでも比較的軽傷な状態でしたが、
少しのオイル漏れでも放置しておくと症状は徐々に拡大していきます。
少しだから大丈夫といった判断をせずに多少でもオイル滲みなどを発見した際は
なるべく早く点検修理をする事が大切です。
そして定期的にオイル交換をする事は同時に点検作業も行うのでオイル漏れ等の不具合の早期発見にも繋がります。
たまには下廻りを覗いて確認するのも良いと思いますよ。

2017年07月28日