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MAINTENANCE REPORT

【E30 M3】エンジン不動修理【65,000km】

今回のメンテナンスレポートはE30 M3のエンジン不動修理です。走行距離は65,000km。
三重から搬入されてきました。
長く放置されていた様子のM3です。まずはガソリンが送られているか。圧縮はどうか。点火はどうか。
基本的な箇所から見ていきましょう。
エンジンルームを確認すると…
今回はエンジンが掛かればOKとの事ですが、色々と触られた形跡もありますね。
本来、ガソリンタンク横にマウントされているフューエルポンプですが
何故かエンジンルームに・・・
エンジンへ燃料が適切に供給されているか燃圧を計測。
とりあえず燃料は来ているようです。
インジェクター詰まってます。
フューエルフィルターを取り外して内部の燃料を排出すると、多くの錆を含んだ燃料が排出された為、
フューエルタンク内に多くの錆が発生している事が考えられます。
車体からフューエルタンクを下ろす為、先にマフラーやプロペラシャフト等を外しておきます。取り外したフューエルタンク。
パッと見、M3のフューエルタンクに見えますが、スタンダードモデルのフューエルタンクに強引に交換され
本来、ポンプが取り付けられる箇所のステーなど取り外されており、
オーナーに伺ったところ、M3のフューエルタンクはもう手元になく、このタンクで対応してほしいとの事だったので
色々と手を加えてエンジンがかかるようにしていきましょう。
配線等は使用できますが、ポンプやバルブを固定するステーが外されており、
既存の位置には取り付けが出来なさそうなので、全体を仕上げつつ取付箇所は考えていきましょう。フューエルタンクを綺麗にスチーム洗浄。フューエルタンクのレベルセンサー。こちらはまだ大丈夫そうですね。
フューエルタンクのパイプ内部には錆が発生しているのが分かりますね。
徹底的に錆取り剤で錆の除去を行ってから専用の防錆剤で内部のコーティングを施工します。
錆の除去を終えたらコーティング剤を注入し、タンク内部全体のコーティングを行います。コーティング剤は塗料の様なもので、乾燥すると非常に強固な塗膜を形成する事でタンク内の錆の発生を防止します。防錆処理を行った後に再塗装を行って綺麗に仕上げます。ホイールハウス内のフューエルホースやエア抜きホースも交換です。
フューエルタンクを取り付け。フューエルポンプ、バルブ、フューエルホース、ホースクランプ等を新品へ交換。
正規の位置ではないですが、エンジンルーム内よりこちらがベストかと思います。
新旧のタンクホース。近くで見るとこの通りです。
新旧のエア抜きホース
フューエルタンク廻りのフューエルホース、ホースクランプを新品へ交換。エンジンルーム内のホースも全て交換です。
エアインテークホース。
ビニールテープで応急処置をしていた様ですが、根本的な解決にはなりません。
亀裂等が発生しているのにも関わらず、補修をしながら乗り続ける事は、更に被害を拡大させる恐れがある為、
異常を見つけたら自己判断をせずに早めに掛かりつけの主治医へ相談して下さい。
新旧のインジェクター。
全ての作業を終えたら最終のテストランを行って、修理箇所に特に問題が無い事を確認し、納車となりました。

まだまだ本来の走りには遠いM3でしたが、徐々に手を加えていくのも良いかと思います。
優先順位を付けながらベストなコンディションに引き上げて是非大事に乗っていって下さい。

2021年03月31日