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第36回 ボディガラスコーティング

 
 
 
以前からガラスコーティングの導入をしようと各メーカーのコーティング剤を
テストしていました。確かに綺麗にはなるのですが濃色車に施工すると色ムラが目立ったり
雨染み等汚れの付着が激しく一旦付着してしまうと取り除くのに非常に手間がかかる等の理由で導入を控えてきました。
そんな中、ECHELONのFE-1043というガラスコーティング剤を使用した所、
色ムラが非常に出難く、ちょっとした工夫で雨染み等付きにくい施工が成功したので
今回当社のポリマーシークのメニューの一つとして追加致しました。
 
 
 
 
 
施工第一号車は納車待ちのB6ツーリング。
元々ポリマー施工されている車輌なのでボディの状態は良いです。
ガラスコーティングでどのように塗面状態が変わるのか楽しみです。
 
 
 
 
まずはボディの余分な油分やワックス成分をしっかりと脱脂し、ボディへのコーティング剤の密着性を高めてあげます。
もちろんコーティングがかかってはいけない所にはしっかりとマスキングをし、養生してあげます。
このような作業はコーティング剤を塗布する作業よりもどれだけ下準備に時間をかけるかが出来栄えに左右する物です。
しっかりと脱脂後、専用バフでコーティング剤を塗りこんでいきます。
拭き取りまでの時間が季節によって変わってきますので室温、塗面温度、湿度を
見ながら乾燥状態を見極めます。乾燥しすぎると白茶けてきてしまいますので部位部位に分け少しずつ作業を進めていきます。
 
 
 
 
 
上段左は施工後のボンネット。全体的に色の深み、発色が良くなりました。
ボンネットのエッジの部分などが非常にシャープに映り込み全体的に引き締まった感じに車輌が見えます。
屋根、サイドパネル等も同様に作業し、エンブレム等のバフのはいらない細かな部分は手塗りで作業を進めます。
 
 
 
 
 
24時間室内にて乾燥後、洗車します。ガラス自体完全硬化するまで約2〜3ヶ月間かかります。
その為、ガラスコーティング後必ず犠牲膜としてトップコートを施工させないといけません。
このトップコートが落ちてしまうのが約3ヶ月、余計な雨染みや汚れから塗膜を守ります。
見事に滑水しているのが写真で分かりますね。
 
 
  
 
 
89年式の320iに施工しました。こちらの車輌のオーナー様は毎年夏にポリマーシークを
施工していますがさすがに一年経過すると洗車傷等が目立ちます。グロスチェッカーで測定すると
やはり傷や水垢のせいなのか随分と輝きは失われています。通常数値が80以上の場合が
目視で見た時に綺麗だなと感じる数値のようです。
 
 
 
 
ドア廻り、ボンネットにも非常に傷が目立ちます。まずは下地作りから開始です。
車輌が古い場合など塗膜の厚みの状態等しっかりと膜厚計で確認し、磨き作業を実施していきます。
むやみやたらに磨いてしまうと削らなくても良いクリアー塗膜まで削り込んでしまいます。
 
 
 
 
 
コンパウンドも大きく分けて荒目細目極細目、バフもそれに合わせ種類を使い分け作業を進めていきます。
写真でも分かる通りだんだんと塗面の状態が良くなってきているのが分かりますね。
 
 
 
 
あれほど小傷の目立っていたドアノブ廻りも非常に綺麗になりました。ボンネットも綺麗。
ガラスコーティング後の写真ですが映り込みも綺麗ですね。深みが増しています。
 
 
 
 
グロスチェッカーで測定し満足のいく結果が得られました。
 
 
 
 
屋外に出し最終チェック。ボンネットとトランクに初夏の雲が映り込んでいるのが良く分かると思います。
やはり全体的にシャープな印象を受けます。クリアがもう一枚かかって
エッジ部が非常にくっきりと見え綺麗に輝く為、全体が締まって見えます。
 
 
 
 
最後にE46M3 CSLです。今年一回目の車検を迎える車輌です。
小傷も少ないし下地処理もそんな大変じゃないかなと安易に考えていたのが間違いでした。
トラップ粘度をかけた所、強烈に鉄粉が刺さっていました。シルバーなので目立ちませんが
ボディ全体ウォータースポットの付着がすごかったようです。前の320よりも下地処理に時間がかかったようです。
 
 
 
 
しっかりとマスキングをし、室内へ。ちなみにバンパー部等の
プラスチック部分にもガラスコーティングは施工できますのでコーティング剤が
付着してはいけない箇所のみ養生します。
 
 
 
 
 
上段左の写真のウォータースポット分かるでしょうか?蛍光灯が映り込みしている部分が良く分かると思います。
こういった箇所の処理をしっかりとし、コーティングを進めます。
 
 
 
 
ボンネットも雨染みすごかったようです。シルバー色は普段汚れが目立たず有り難い色なのですが
その為かウォータースポットが付いても気付かずにいる場合が多いようです。

施工後カーボンルーフも本来の輝きを取り戻し、オーナー様にも喜んでいただけました。
 
 
通常のポリマーシークよりガラス皮膜は硬く、長寿命ですが年に一度のメンテナンスは欠かせません。
どんな良い物でも万能というものはないですね。。。
 
 
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