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第50回 Z1

 
 
 
 
Z1がメンテナンスで入庫致しました。初めてご来店されたお客様です。ある程度整備の手は入っているようですが
ロアコンブッシュが片側しか交換されていない【パーツは左右セットでメーカーより提供されます。】等等
少々中途半端な整備が目立ちましたので総合的なメンテナンスメニューをご提案し、
その中で優先順位を付け今回はエンジンのレスポンスアップとオイル漏れ等の作業を実施致しました。
 
 
 
 
 
ファンベルト、パワステベルトが共に削れが目視で確認できるほど消耗していたので交換しました。
 
 
 
 
オイルレベルゲージよりオイル漏れを確認。稼動部からのオイル漏れではないですが
一手間の内に直すか、それとも漏れがもっと酷い状態になってから修理するか、
色々な考え方、修理方法が有るでしょうが、漏れは早期に止める。当社の整備理念の一つです。
 
 
 
 
 
 
燃焼室の清掃とフューエルラインの清掃を施工。
同時にフューエルフィルターも新品に交換しました。
ずいぶんと長年の汚れが溜まっていたようです。真っ黒でした。
 
 
 
 
 

プラグも同時に交換。寿命は純正品より短いですが、イリジウムプラグに交換しました。
こういった箇所は寿命よりもレスポンスアップが期待出来るパーツをチョイスします。
目に見えて馬力が変わるわけではないですが、アクセルのリニアさやドライバーに伝わるエンジンレスポンスの
ダイレクト感が寿命重視モデルとは大きく異なります。

ロングライフのエンジンオイルと性能重視のエンジンオイルの関係と同一ではないでしょうか。

 
 
 
 
レスポンスが悪いとどうしてもエンジンオイルラインにカーボンスラッジの混入が多くなります。
カーボンスラッジの除去は同時にレスポンスアップにもつながります。
新オイルは清浄性の非常に高いFUCHS 5W-50をチョイス。
Z1にパワーは求めません。ドライバーに一体感を感じさせてくれる軽さを求めます。
 
 
 

 
 
全ての作業が完了したところでテストラン。天気も良いのでドアを開けて走りました。
ちょっと手を伸ばせば地面に届きそうなくらい低く感じます。Z1にしか味わえない醍醐味ではないでしょうか。
テストランといいつつZ1の軽快なフィーリングをついつい楽しんでしまいました。
 
 
 
 
先日メンテナンスレポートでもお伝えしたBERTONE X1/9。
その後ナンバーを取得し公道を走行可能な状態になったので
お客様の車のテストランの無い日にじっくりと乗ってみました。
 
 
 
 
 
パッと外観だけを見ると後方視界が悪そうに見えなかったのですが、さすがイタ車といったところでしょうか。
肝心な所がまるで見えません。車線変更も自動車教習所で教えられたように目視必須です。
 
 
 
 
 
朝からトップを外し、軽快にドライブです。

パワステもブレーキブースターも付いてないので最初は戸惑うかもしれませんがフロント荷重が少ない為、ステアリングを回す
力もほとんどいりません。ブレーキも初期制動時のみググッと踏み込んであげればしっかり止まります。
シフトノブもショートではなくどちらかというとロングタイプですがコクッという感じで小気味良くシフトアップダウンが行えます。
100馬力に満たない非力なエンジンですが車体が軽い分まったくその非力さは気にならず追い越し車線も楽々走っちゃいます。
1速は発進のきっかけ作り。5速は街中で使うことも無く、
2速3速4速を目一杯使い遊べる感覚はE30M3と通じるものがあります。

エンジンの回転をあまり気にせずギアを入れてしまうとエンジンとミッションの同調が取りにくいので
ちょっとだけ気を使ってギアを入れ、アクセルを踏めばスムーズに加速。
ほんの少しのドライバーの気遣いが車の挙動を変え、その変化がドライバーにはっきりと伝わる感覚は
全てが電子制御の現代の車ではなかなか感じることの出来ない醍醐味でしょう。

Z1と同様にドライバーに軽快なフィーリングと車との一体感を感じさせてくれる気持ちの良い車輌です。
 
 
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